考えたこと2

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老年学
老年学という学問があるらしい。英語ではジェロントロジーという。
アメリカでは普通に知られている「個人と社会の高齢化」に関する学問領域とのこと。

高齢化社会を迎えようとしている日本には、そんな学問領域はない。
日本人の平均寿命は、今や男性80歳、女性87歳。
そのクオリティ・オブ・ライフを高めるには、医学や心理学、経済学、工学などのいろんな学問が関わってきて、とても内容的に広いものになるらしい。
東大の高齢化社会総合研究機構の先生が言っている。

アメリカでジェロントロジーが先行したのは、自立した個人の社会であり、その分高齢化しても面倒を見る人がいないから、顕在化したという事情もあるらしい。
なるほど。
日本もだいぶそうなってきたが、まだまだアメリカに比べると個人というより家族の面がある。
国民皆保険や年金制度もそれを助けてきたのだろう。

しかし、今の年寄りは若くなった。
実際にそういうデーターがあるらしい。
1992年と2002年の高齢者の通常歩行速度を比べると、男女ともに11歳若返っているとのこと。
たしかに、ぼくが会社に入った1979年、研修中に60歳で定年する人がいたが、たしかに今に比べると年をとっていたと思う。
今の俳優など、60歳で中年の役をやる人も多い。
そういえば、シュワルツネッガーが67歳でターミネーターでカムバックするらしい。
たいしたものだ。

ぼくらが子供のころは、60歳というと、もっと歳を取っていたと思う。
1975年ごろ、男性の平均寿命はだいたい70歳。
定年が平均寿命の10年前くらいになる。
その関係でいうと、今の男性の平均寿命は80歳だから、70歳が定年でもいいということになる。

社会に出て働き出してからの人生を第一の人生とすると、第二の人生は定年後。
その第二の人生が1975年ごろよりも、平均で10年伸びたということだ。
だから、ジェロントロジー、老年学が必要になってきた。

老年になると、身体が不自由になったり、動きが遅くなったり、理解が遅くなったりする。
それをどうやって乗り越えるか。
乗り越えずにどう付き合っていくか。
どうやって死を迎えたらいいのか。
それらのために、個人や社会をどう変えていったらいいのか。

それはこれから必要になる学問だと思う。

すでに人口の2割が75歳以上なのだから、ちょっと出遅れかもしれないが…。


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