考えたこと2

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音楽のデーター化
WindowsがXPになって、CDがパソコンの主要メディアになって、音楽CDがいつの間にかコピーできるようになった。
CDを買わなくても、レンタルショップで借りて、自分のパソコンで同じものを作れるようにもなった。
初めてそれに気づいた時、喜んだものの、エライ時代になったなあとも思った。

なんでも、日本レコード協会(名前が古いぞ)によると、1998年には6000億円ほどあった音楽の商品市場は、2014年に2500億円ほどに落ち込んだらしい。
十数年かけて、半分以下になってしまった。

でも、みんなが音楽を聞かなくなったわけでない。
逆に、携帯音楽プレーヤーやスマートフォンに入れて、移動中に聞いている人は多い。
容量も大きくなって、若い人は何千曲というデーターを持ち歩いている。
音楽が身近になったのだ。

家で楽しむにしても、Youtubeを開けば、いろんな音楽が楽しめる。
古いジャズやポピュラー音楽なら、音質を我慢すればいくらでも見つかる。
音楽を聞きたい人にとっては、便利になった。

iTunesとかアマゾンでデーターを買うこともできる。
1曲数百円だが、まとめて買うと安くなったりする。
ジャズなど、古い名演が50曲で900円とかいう値段で売られている。
ただし、圧縮されたデーターで、音はあまり良くない。
録音が古いので、もともと音質はよくないのかもしれないが。

一方、いい音で聞きたいと思えば、それなりにお金がかかる。
スピーカーやアンプにカネをかけることになる。
でも、昔ほどお金をかけなくても、そこそこいい音で聞ける時代。

どんどんデビューするミュージシャンもいる。
ストリート出身やYoutubeから出てくる人もいるらしい。
食えるかどうかは別として、ミュージシャンの敷居はかなり下がった。
デジタル化でレコーディング機材も安くなったし、楽器の値段も下がった。
デスクトップミュージック(DTM)ソフトとパソコンがあれば、楽器がなくても作曲してカラオケが作れる。
1万円ちょっとあれば、エレキギターが買える。
チューニングができなくても、今は千円以下でチューナーがある。
習うのも、ネットで見れば、簡単だ。
スタジオも安く借りられるところが多い。
それどころか、友だちを呼べば、簡単にアマチュアでも出演できるところもある…。

要するに、音楽が希少材から消費財になってしまったのだろう。
モノはコモディティ化(消費財に近づくこと)すると、値段が下がり、品質は気にしなくなる、という性質がある。
レコードの時代から、CDの時代を経て、データーの時代を迎えた音楽は、その道をたどっているように見える。

いったんコモディティになってしまったものは、価値が上がらない。

結局、以前は限られた運と才能がある人だけがやっていた商業音楽を、誰もができるようになった、ということだろう。

音楽ビジネスは過渡期だと思う。

これから、どうなっていくのかはわからない。


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