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2014.06.25 Wednesday
ある日の休日出勤
日曜日、休日出勤して仕事をしていると、大学生が来た。
ある企業を受けるので、履歴書を書かないとイケナイから、添削してほしいという。 自分はバイトばかりしていたので、書くことがないという。 よくあるパターンだ。 その大学生は付き添いの友だちを連れてきていた。 リュックを背負ったその友だちは、資料棚の本を出して見たり、雑誌を見たりしていた。 添削は難航を極め、なかなか完成しない。 休みの日なので時間はあるというから、課題を出して、それについて今頑張って書くように言った。 ちょっと時間がかかりそうだったので、付き添いの学生に、話しかけた。 「君は就活はどうなってんの?」 「いえ、私はもう働いているんです」 「え、もう卒業したの?」 「いえ、高校を出て働いてます 同級生なんです」 このやりとりをしただけで、しっかりしているということがわかった。 目を見て話をすれば、二言三言でもどんな人かわかることがある。 「へー、そうなん。今日は○○さんの付き添いで来てくれたんか」 「そうです」 「悪いなあ、休みの日やのに…」 添削をしていた大学生とだいぶ違う。 社会に出るということが、どれだけ人を鍛えるかということがよくわかった。 自分の仕事をしながら聞いていると、その学生に見えていた社会人が、同級生の履歴書を書いている学生に言っていた。 「ここにたくさん資料があるから、それを見て勉強しぃ」 そうなのだ。 ハウツー本がたくさん置いてあるから、それを見て考えればできることもある。 大学生の方が言う。 「わたし、本は苦手やから、読まへんねん」 実際にあった話。 ぼくは複雑な気持ちになった。 どちらの人が大学に来たほうがよかったのか。 もちろん、大学に来て成長するという側面もある。 でも、社会に出て働くことで得られる成長もあるだろう。 人生にタラレバはないのだが、もしこれが逆だったらと考えた。 そう考えると、ちょっとせつなくなった。 |
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