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2014.04.24 Thursday
国とはなにか
昨日、クローズアップ現代でアメリカの富裕層のことをやっていた。
富裕層とは上位1%の人で、残り99%は中間層と貧困層。 どんどん格差が拡大しているという。 格差という意味では日本も同じ。 正規社員と非正規社員、老人と若者など、どんどん拡大している。 アメリカの富裕層は、自分たちの税金が貧しい人ばかりにつぎ込まれ、自分たちはちゃんと行政サービスを受けていない、という意見が強め、住民投票などで自治体を作ってしまった、という番組だった。 富裕層は税金をたくさん収めている一方、貧困層はそのお金でサービスを受けていることになる。 警察が治安の悪い地区ばかりに回され、富裕層が住んでいる地区は後回しにされているという。 だから、富裕層だけの新しい市を作って、警察官を自分たちで雇い、犯罪があれば3分以内に警察が来るようにしてしまう。 一方、その市に入らなかったところは富裕層が減って税収が激減し、破綻してしまう。 刑務所も警察も失業状態。 犯罪者は街に放たれ、警察はお金がないから雇えない。 独立した市に住んでいる富裕層はハッピーだ。 自分たちのお金で、サービスを買う。 余分ところに税金は使われない。 NYから越してきた人が、何でもある、と言っていた。 しかし、これでいいのだろうか。 古き良きアメリカの互助精神はどこに行ったのだろうか。 貧困層は有色人種が多いという。 アメリカは移民の国だから、外からやってきた人たちに自分たちのお金が使われるのは、何となく合点がいかないとは思う。 それでも、アメリカンドリームを目指してやってきた人たちではないか。 アメリカの独立宣言には、頼りにならない政府なら変えてしまえと書いてある。 それを地で行く富裕層の反乱ではないか。 税による所得の再配分というのは政府の役割だろう。 それを拒否できるのだろうか。 民主主義だから、ちゃんとした手順を踏んで市を作ったんだから、いいのだが…。 細かい事情はわからないが、何となく危なさを感じる。 個人がここまで強くなると、国とか州の意味はどうなるのか。 難しい。 |
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