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2014.03.28 Friday
オトナ度
就職でいうオトナ度とは一体何なのか?
オトナ度と言ってしまえばそれまでだが、それを学生に説明するとなると、ちょっとむずかしい。 一つはオトナと臆せず話せる、というのは自信がないとだめだ。 何かで自信をつけてやる、ということは必要。 今の教育システムでいうと、ゼミしかないと思う。 それと、就職について話すときには、どうしても「自分はどう生きたいのか」「自分の将来はどうなっていたいか」「働くということをどう考えているか」「今、自分は自分の将来というものとどう向き合おうとしているか」「どんなふうに仕事がしたいのか」「なぜその仕事でいいのか」といったことが話題になる。 こういう、抽象的なことを、論理的に話せるということができるかどうかだと思う。 つまり、そこに問題意識を持っているか、ということだ。 手に触れることばかり話していても面白くない。 手に触ることができないもの、自分の頭の中にしかないもの、そういう抽象的なものについて、考えたことがあるのかどうか(例えば、あなたはなぜ生きるのか)、というところが大きいと思う。 そういうことを考えている学生は、自分が世界の中でどの辺りにいるか、ということを知っているような気がする。 そういう、人間が成熟するときに必ず問う問いを、問っているかということかもしれない。 今は大多数の学生は、そういう問いを大学時代には問わず、社会に出てから問うているのだろうと思う。 このあたりは、中等教育の大失敗だと思うが…。 20歳を過ぎて、そんなことを一度も考えたこともない、というような学生は、面白くないし、オトナ度が上がらないのだと思う。 そうはっきり意識しているわけではないにしても、そういう類の思いや悩みを持ったことがあるのか、ということだろう。 そういうことを考えようと思えば、身の回り30メートルの世界ではダメだ。 それをせめて50キロくらいに広げないと…。 これを彼らに伝えるのは難しい。 それができないから、みんな困っているわけだから。 でも、簡単ではないにしても、「君たちは、どう生きたいのか、そして何をするのか」というようなことを考えていないような人は、就職できないぞ、ということになるのだろうか。 答えになっているかどうかわかりませんが、そういう哲学的なところに答えはあるのだと思われます。 |
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