考えたこと2

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自動チューニングマシン
すごい時代になった。

ギターの糸巻きの部分にモーターをつけて、自動でチューニングできるマシンが発売されている。
もともと、ギブソンのギターにOEMで付いていたのだが、代表的なギター用に市販も始まったようだ。
値段は3万円弱。まあ妥当なところか。

ドイツ製、というところが何となく信頼性を感じさせる。
まともな製品、という感じだ。
ビデオをみたら、あっという間にチューニングが終わる。
弦を一度にジャラーンと弾くだけだ。
すごい勢いでクルクルと糸巻きが回る。

チューニングのタイプもいくつかあって、通常のレギュラーチューニングだけでなく、オープンEというような変則チューニングにも対応している。

音の高さは糸巻きの部分で感知するのだろう。
一度に6弦をチューニングするのだから、それしかない。
6つのセンサーと6つのモーターを組み合わせて、一気にチューニングする。
おそらくセンサーは弦の振動数を感知するタイプ。
見ていると迷う様子がない。
本当にデジタルな感じで糸巻きが回って、本当にあっという間にチューニングが終わる。

ぼくがギターを始めた頃は、チューニングは音叉か笛を使ってやった。
たいがいは音叉を鳴らして、それで5弦のAの音を合わせ、そこからは同じ音になるフレットを押さえ、弦と弦の関係でチューニングをしていき、1弦から6弦まで合ったら、最後にオクターブ違いで合わせる、というやり方だった。

そんなやり方だったから、チューニングは難しかった。
絶対音感はなくても、相対的に音の高さが同じかどうかが判定できないとチューニングはできない。
ぼくがギターをやり始めた頃は、フォークのブームだった頃。
なかには、チューニングができない(微妙な音の高さが判別できない)人もいた。
これは気の毒だった。
教えてくれ、と言われても、教えられない。
というか、やり方は教えることができるが、やれるかどうかは音感の問題だから、どうしようもなかった。
いくら素晴らしいギターでも、チューニングが合ってないと悲惨な音になる。
ましてやバンドなどになると、アンサンブルのなかでチューニングしないといけない。
違う音色で音が合わせられないと、こちらもひどいことになる。
そんな時代だった。

しかし、いつしかチューナーができて、音の高さがデジタルで示されるようになり、それが当たり前になった。
今ではスマートフォンでもチューニングできる。

だから、バンドでも音が狂っている、というのはほとんどなくなった。
これはきっと良いことなんだろうと思う。

でも、例によって昔を知っているぼくは、複雑だ。

たぶん、ぼくはこのチューニングマシンは素晴らしいとは思うが、必要はないとも思う。
チューニングを自分でやるところから、演奏は始まっているのだ。


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