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2013.11.28 Thursday
希望のない時代
バブルがはじけて以降、日本は活力をなくし、失われた20年と言われている。
デフレ、デフレだというが、貯蓄率は高くて、中高年はお金を持っている。 ただ、それを使う気にならない。 将来が心配だからだろう。 今の中高年は高度成長の時代を生きてきた。 明日は今日より豊かだという確信があった時代。 給料は毎年上がり、部署は増え、管理職も増えた。 しかし、この20年は低成長で日本というシステムがおかしくなっている。 高度成長を支えてきた、終身雇用、年功序列賃金という制度がもう崩れている。 それを維持しようとするために、非正規雇用が増えて、今や労働者の半分近くがパート、派遣、バイトなどの労働者になった。 IT化がそれを促進した。 スキルが必要な仕事は簡略化され、だれでもできるようになった。 だから、非正規が増えた。 そんな状態で、将来に希望が持てるわけがない。 安部首相は「強い日本」をもう一度取り返そうとしている。 そんなことは可能なのか。 とてもそうは思えない。 20年かけて、高度成長のストックを使い果たし、1000兆円の借金を将来に残している。 日本のGDPの2倍だ。 日本の借金は日本人の貯蓄で返せると言っているが、みんなが国債を売ったらどうなるのだろうか。 財政が破綻してしまう。 これで希望を持てというほうがおかしい。 希望のない時代だということを認識したほうがいい。 下手に希望を持たせるようなことは逆効果だ。 高度成長時代のシステムを早く入れ替えて、低成長に対応しないといけない。 年金や社会保険の制度など、払う人よりもらう人のほうが多いのだから、持つはずがない。 そんなふうにみんな考えないだろうか。 日本はもう世界2位の経済大国ではない。 将来にわたって、世界3位を維持できるとも思えない。 でも、世界にとって必要な国になることはできると思う。 そのためには、日本の現実を認識しないといけない。 |
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