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2013.10.25 Friday
上脳と下脳
右脳、左脳という区別はよく聞く。
右脳は直感、左脳は論理というような区別だ。 ずっと前から言われているし、何となくそうかなと思っている。 しかし、脳研究が進み、新しい意見が出てきた。 ウォールストリートジャーナルによると、脳の上半分と下半分のどこを使うかということで、人は4つのタイプに分けられる、ということだ。 両方を使う人は行動者、下部だけを使うと知覚者、上だけを使うと刺激者、両方とも使わないと適応者という風に分けられる。 どのモードが優れているというワケではない。 どのモードであっても、チームに貢献できる、ということだ。 これは認知様式理論という神経心理学の分野から生まれた。 記事にはこう書かれている。 「認知様式理論によって、脳の上部システムは達成すべき目標を見極めるために周囲環境についての情報を(情緒反応や食べ物や飲み物への欲求など他の情報と組み合わせて)利用していることが明らかになった。脳の上部は積極的に計画を立て、計画が実行されたときに起こるはずの出来事について予想を立てる。計画が実行されている間は実際に起きていることと事前の予想を比較して、その都度計画を修正する。 脳の下部システムは感覚信号を整理すると同時に、感覚とこれまでに記憶に保存された全ての情報を比較する。その上で、比較の結果を利用して対象である物や出来事を分類・解釈する。このおかげで私たちは実際の社会に意味を与えることができる。」 面白いのは、脳の上半分も下半分も使わない適応者モードだ。 どちらも使わない、というとヨクナイと思うのだが、そうでもないらしい。 この適応者モードで考える(という言葉が当たっているのかどうか…)人は、計画性もなく、自らの経験を分類したり解釈したりすることにも関心がない。その代わり、身近な出来事などに夢中になる。 そして、こういう人は反応が早く、行動志向で、他人からは「自由放漫で一緒にいるのが楽しい」人らしい。 このモードの人は他人の計画をすぐに受け入れるため、チームのメンバーとしては貴重で、ビジネスでは組織の中心として中核的な業務を担うことが多い、とのこと。 例として、女優のエリザベス・テイラーが挙げられている。 彼女は8回の結婚をしているが、それは彼女が自分の経験を理解したり、詳細な計画を立てたりすることが苦手、ということを表している。しかし、誰からも「一緒にいると楽しい」と言われた。 脳のシステムを使うからエライというものでもない、というところが楽しい。 使わない利点もあるのだ。 |
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