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2013.10.23 Wednesday
デザイン
デザインというのは、難しい。
答えがないからだ。 それが売れれば、デザインがよかったことになるし、売れなければ、悪かったということになる。 それだけに、思い入れが大事だ。 これがいいんだ、という強い意志が必要になる。 主観的な思い入れ、というのは理系の最も不得手とするところだからだ。 多くの場合はデザインには要件があり、それらの要件を満たす度合いを数値化すると思う。 例えば、クルマのデザインなら、空力特性とか、重量とか、運転席からの視界とか、安全上の制約とか、よくわからないが色々な要件がある。 それらの客観的なものはある程度シミュレーションされ、数値化される。 だが、肝心の、売れるか売れないかという観点では数値化されないのだ。 かっこいいとか、かっこわるいとか、野暮ったいとか、古くさいとか、洗練されているとか、知的だとか、精悍なとか、優しいとか、かわいいとか、古くさいとか、先進的だとかいう主観的な評価は難しい。 デザインというのはそういう難しさがある。 単に機能的だからいい、というものではない。 もちろん万人が同じ評価をするわけではない。 ある人はかっこいいと思うし、ある人は野暮ったいと思う。 矛盾した答えが同時にあることが許される。 だから、デザイナーというのは大変だと思う。 これがかっこよくて、これはダメだ、と言い切れる人でないといけない。 根拠はないのだ。 自分の直感を信じるしかない。 世の中よりも、ほんのちょっと先を行っていないといけない。 先すぎてもダメなのだ。 売れない商品を嘆いて、世の中が間違っていると言っても、誰も聴いてくれない。 エライ商売だと思う。 ぼくにはできない。 |
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