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2013.09.29 Sunday
塾のアルバイト
先週の日曜日に、学習塾の会社のイベントに行ってきた。
最近は学習塾も日陰から日なたの産業に変わってきて、ぼくらの学生時代とは全く違う。 昭和40年代後半の塾は、どちらかというと零細の事業で、株式会社など考えられなかった。 特に小学校、中学校あたりの生徒を対象にした塾は、受験からはちょっと外れていたし、学校側からもあまりいい感じでは見られていなかったと思う。 普通なら、今の少子化の時代、塾の産業はシンドイはずだ。 それでも大小いろんなところがやっていて、ぼくらの学生時代よりも盛んになっている。 これはひとえに、正規の学校がコケてくれたということに負うところが大きいと思う。 今の学校は学力軽視、というより学ぶことを軽視している学校が多いと思う。 この塾では大学生のアルバイトを使って、大学生も、塾生の生徒も、両方ともやる気にさせるような仕組みを作った。 重視するのはコーチング理論。 そんなに難しいものではない。 いくつかのコツを満たせば、大学生でもできる。 コーチングというくらいだから、スポーツからでてきた。 この塾の社長が、息子が小学校の頃入ったサッカーチームで、指導方針があまりにもスパルタなのに驚いたとのこと。 入ったばかりの小学生に、ミスをぼろくそに言い、あれではサッカーが嫌いになると思ったらしい。 その後、大リーグに行った日本選手の経験を聞き、日米の指導方法の違いを実感して、コーチングに目覚めたらしい。 ホームページを見ると以下のように書いてある。 「教育コーチング」とは、「傾聴」「質問」「承認」等のコミュニケーション技法を用いて、青少年自身の意欲・能力を引き出し、「自立」を支援する教育メソッドです。「教育」の本来の意味は「educe=潜在しているものを引き出す」です。 教育コーチはこの原点に立ち、「人は育とうとする生き物だ」という信念を持って相手に関わります。 人が本来持っている驚異的な意欲と能力が顕在化します。「coach」とは「馬車」のこと。 馬車は旅人にとって不可欠なリソースです。大切な人(青少年)が目指すゴール(目標達成・夢の実現・自立)に行きつくための、素敵な馬車になろうではありませんか。 要は、主体的な気づきを重要視する、というようなものだろう。 褒めるときはIメッセージといって、必ず「私」を主語にする、というようなコツがある。 親に対しても、パパママコーチング、という無料のサービスがある。 子供に何が悪かったのかを問いかける 勉強を頑張っていたということは認めてあげる 悪いことを責めず、次につながるように言葉をかけてあげる こんなことを励行しましょう、ということだ。 そこの予備校部門で大学院生がコーチをやっているのだが、そのコーチの発表した言葉にこんなのがあった。 私たちが生徒さんたちに与えたいのは、「知」と「志」。 そして、それらのバランスを取って、なりたい自分を見つけていって欲しい。 なかなか立派な言葉。 「知」だけでなく、「志」の部分が大事、ということだ。 こういうアルバイトならまだマシと思う。 |
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