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2013.05.28 Tuesday
体罰と過剰労働
大阪の高校で問題になった体罰と、企業で行われている過剰労働は、どちらもコンプライアンスに違反している。
この2つの問題の共通点は、「そうは言うけど、どこでもやってるし、程度問題であって、そんなことを言い出したらやってられない」ということだ。 体罰の問題は、多くのスポーツ関係者がそれを経験してきていて、ある程度それは必要であり、それがなければ強くはならない、と思っていることだろう。 同じように、過剰労働の問題は、多くのサラリーマンがサービス残業をやっており、あまりひどいと問題だが、ある程度はやむを得ない、と思っていることだ。 日本のやり方なら、是非はともかく、これらの理由は当たっていると思う。 でも、そうではないやり方もあるということだ。 こないだ野茂の本を読んで、メジャーリーグと日本の野球の違いを知った。 メジャーでは選手の自主的なやり方が支持され、コーチや監督もそれを助ける。 よほど間違っていたら、指摘されるが…。 あくまで選手が主役だという。 練習にはリクツが有り、納得の上で練習する。 メジャーはそんな世界らしい。 日本では監督やコーチが主役で、上から練習を押しつけられる。 俺はこうやってやってきたから、お前らもやれ、というやつだ。 これが体罰の元だと思う。 代々、そういう考え方についてこれる選手しか育たない。 野茂やイチローは突然変異なんだろう。 一方、日本とアメリカのサラリーマンの違いは、おそらく、アメリカでは平社員はサービス残業などあり得ないということだ。 エグゼクティブになったら、働き方が違う。 家でも仕事をするし、夜中まで仕事をする。 それが年俸制の意味だ。 厚生労働省の役人は、サービス残業をしているかどうかはわからないが、おそらく夜中まで働いているだろう。 1週間の労働時間が規定以内に収まっているとは思えない。 取り締まる側が違反しているということだ。 結局、体罰も過剰労働も法律の無視から起こる。 守らないことが当たり前になってしまう。 法律が参考になってしまって、よほどひどい時は、それが行使される。 でも、日常では守らない。 こういう体質が、日本企業や日本のスポーツの強さを支えてきた。 でも、もうそろそろ見直す時期だ。 マジメにやろう。 |
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