考えたこと2

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コクリコ坂から
ジブリの映画。
昭和30年代の高校生の話。

カルチェ・ラタンという古いクラブハウスを取り壊す、という騒ぎに絡めて当時の高校生活を描く。
コクリコ坂の上の下宿屋の娘と、学校新聞の主筆の少年の恋のお話。
きりっとした目の高校2年生の少女が主人公。

ネタバレするから多くは書けない。

東京オリンピックが開催されることが決まっているという時期。
日本が戦後立ち直った頃だ。

この頃の高校生の生態が描かれる。

たくさんの文化部があった。
数学部、哲学部、天文部、新聞部、物理部、美術部、討論部…。
現在の高校とはだいぶ違うだろう。

今はそんなに文化部があるだろうか。
今の高校は、運動部が主で文化部は付け足しみたいになっていないか。
指導する先生がいるだろうか。

運動部の価値は認める。
しかし、そればかりでは片手落ちだ。
脳みそが筋肉になってしまう。

よく、「健全なる精神は健全なる肉体に宿る」というが、これは実は反語であって、「健全なる精神が健全なる肉体に宿ればよかったのに…(宿っていない)」ということだと聞いた。
運動ばかりして健全な肉体を作ると、そこには健全な精神は宿らないということだろう。
健全な精神のためには、身体を動かす事よりも、静かに本を読んだり、だべったりすることが大事だ。

あの当時の文化部。
哲学談義をしているやつ、ガリ版を切って新聞を発行するやつ、実験着を着て実験をしているやつ…、いろいろいた。
それが、カルチェ・ラタン(解放区)というちょっと政治的な、学生運動の香りのするクラブハウスの建物を絡めて描かれている。
あの時代は、そういう時代だった。
高校生も政治や文化に関心を持っていた。
だから、映画の中でカルチェ・ラタンの取り壊しをやめてもらうために、理事長に直訴に行く。
理事長に、「学校はエスケープしてきた」という。
理事長はそんな生徒をおもしろがる。

多少デフォルメされているが、今の大学生よりもよほど文化的だ。
それをわかってほしいと願う。

あの頃の文化部を取り戻してほしい。
もう少し政治にも関心を持ってほしい。
バラエティを見てバカみたいに笑っている場合ではないのだ。

そういうカルチャーが高校生にあった。
それを思い出させる映画だった。


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