考えたこと2

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ハイエク
オーストリアの経済学者。
ノーベル経済学賞をもらった人だ。
ケインズに続いて、BBCで番組をやっていた。

自由な市場経済を信じ、政府の介入は間違いだという。
完全に解放された、自由市場こそが、「神の手」によってコントロールされる。
よけいな介入をすることが、市場経済をダメにする。

ハイエクの一家は科学者の一家だった。
最初は植物学や動物学に興味を持っていたが、長じて人間に興味を持ち始め、経済学に入っていったらしい。

そして、自由市場にいきついた。
ケインズと違って、政府の介入などするから、いろんな問題が起こるという。

第一次大戦の戦費調達のために、借金ができたオーストリア政府が、お金を刷って、インフレを起こすところを目の当たりにした。
アメリカの株式市場の暴落を予想し、当てた。
アメリカに中央銀行が作られ、金利を設定し、経済をコントロールしようとしていたからだ。
人間の恣意が入ると、ぜったいにうまくいかない、というのがハイエクの説。
人間はそんなに賢くない。
安い信用で、好景気を作ったら、それは崩壊するというリクツだ。

よけいな市場介入は、火に油を注ぐことになる、という。

これを政府は聞かない。
政治家はそれをコントロールできると言いがちだし、実際には少しできる。
しかし、1930年代でさえ、世界は複雑すぎて、中央で経済をコントロールすることは無理だった。
一時的には効果があっても、それは問題を大きくするだけになる。
それが大恐慌を引き起こし、結果的に第二次大戦を起こした。

政府が経済をコントロールすると、結果的に人々は奴隷になる、とハイエクは言う。
いつの間にかそうなっているのだ。

そして1970年にハイエクはノーベル賞を受ける。
サッチャーという味方を得て、イギリスは国家のコントロールをどんどん小さくしていく。
民営化を進め、それは成功したように見えた。

しかし、サッチャーといえども、政府のコントロールを全て手放さなかった。
大きな銀行は潰せない。
だから国家介入した。

番組の最後で、今後もハイエクの理想を実現するような政府は出てこないだろうと言っていた。

政治家は経済をコントロールできると思っている。
一部の経済学者も、それは可能だと思っている。
それは国家という形がある限り、続くのだろう。

一方でハイエクの考えを信奉する人は多い。
きっと真実はハイエクの方にあるのだろうと思う。

シリーズはあと1回。マルクスだ。




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