![]() |
2012.12.15 Saturday
N One
ホンダのディーラーにオイル交換に行ったら、N Oneが置いてあった。
今年のホンダは国内向け軽自動車の年だった。 N Boxに始まり、N Oneで終わろうとしている。 ディーラーのSさんに、「免許を取って最初のクルマがN360だったんですよ」という話に始まって、試乗することになった。 前にも書いたがエヌサンというやつだ。 ホンダが出した最初の4輪車がN360、通称エヌサンだった。 3人で5万円で友達から買い、共同オーナーになった。 結局ぼくが3人の中では一番よく走った。 当然マニュアルミッションで、EFIなどなく、キャブレターだった。 冬の朝はチョークを引っ張ってセルモーターを回してアクセルを踏み、エンジンをかけた。 アクセルの踏み加減と、チョークレバーの引き加減が微妙で、失敗すると、プラグが乾くまで待たないといけなかった。 ダブルクラッチを踏まないと、むちゃくちゃエンジンブレーキが効いて、どうしようもなかった。 この内容がわかる人は、おそらく40代前半にはいないと思う。 それだけ、クルマの進歩は早かったから、もう通じない。 でも、何となく自分のクルマという愛着があった。 あれから、34年。N Oneが出た。 当時のエヌサンとは全く違う。 軽の規格も変わって、エンジンは660ccになった。 本当なら、N660と言ってほしいところ。 何となくエヌサンの面影があると思うのは、ぼくだけだろうか。 試乗したのはN Oneプレミアムのターボ仕様という一番上のグレード。 エコモードで走っても、すごい加速。通常モードではリッターカー以上のレベルだという。 確かに、アクセルをちょっと踏むだけで、グンと伸びる。 メーターのイルミネーションもきれいだし、内装もチャチではない。 ベンチシートもなかなか気に入った。 これで、燃費が22km/L。 第三のエコカーの30km/Lにはかなわないが、ターボなしなら27km/Lはいく。 燃費だけではなく、走る楽しみみたいなものを割り切らない、ホンダらしさがある。 実際、乗ってみると本当にしっかりした作りだと思う。 さすがに、加速の時のエンジン音はもろに入ってくる感じだが、定常走行に入るとほとんど気にならない。 軽独特の安っぽさがない。 Sさんに聞くと、昔のエヌサン(エヌコロとも言った)のファンが団塊の世代に多く、そこを狙ってこのグレードは出しているらしい。 たしかに、あまり遠出はせず、近所の買い物程度ならこれで十分おつりが来る。 イニシャルコストは高くても、維持費は安いし、リセールバリューも高い。 N Boxにはもう一つ興味がわかなかったが、N Oneにはちょっと惹かれた。 どれくらい売れるのだろうか。 スズキ、ダイハツの牙城に迫るのだろうか。 売れ行きが楽しみである。 |
![]() |