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2012.11.17 Saturday
認知バイアス
昨日の続き。
今往き帰りの車の中で日本史の勉強をしているが、ちょうどラストの昭和の第二次大戦のところをやっている。 先生が日本の軍部の間違いを指摘していた。 要は、ミッドウェイ海戦で日本の空母を含む機動部隊が全滅したのに、まだ大和や武蔵といった戦艦にこだわっていたということだ。 これを大艦巨砲主義という。 これが昨日カーネマンが言っていた「認知バイアス」というやつ。 過去の成功体験に引っ張られて、現在の問題に対する判断を間違えたということだ。 日本海軍は日露戦争でバルチック艦隊を破った成功体験がある。 それがこれからの戦争では、海を抑えてもダメだということ、空を抑えないといけない、ということの認知を難しくした。 空を制するものが国を制するということだ。 いくら海を抑えても、空を飛んで攻撃されればひとたまりもない。 だから、航空母艦が大事だし、大艦巨砲主義ではダメなのだ。 それが先生の説明だった。 今ではミッドウェイで負けて、日本は制空権を失い、それが敗戦への道をつけたという認識は間違いない。 しかし、このときは国のエライ人たちが揃いも揃って、まだまだ戦艦大和や武蔵があれば大丈夫だと思っていた。 少なくとも、思っていなかったとしても、それを口に出すことはできなかった。 一国の首脳陣が「認知のバイアス」に陥ったということだ。 それほど、認知のバイアスの罪は深い。 だからこそ、カーネマンをはじめとする行動経済学者がそれらを理論立て、新しい論を立てた。 そして、ノーベル賞をもらったということだ。 カーネマン万歳。 |
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