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2012.09.29 Saturday
上を向いて歩こう
朝のドラマの最終回で、歌っていた。
この歌の作られた頃の背景が、よくわかる。 この曲は永六輔作詞、中村八大作曲、坂本九が歌った。 六、八、九ということで数字の順番になっているのだ、と聞いたことがある。 坂本九という芸名が決まった由来。 リリースされたのが、1961年。 ぼくが4歳の時だ。 だから、物心ついたときから、「上を向いて歩こう」のメロディは知っていた。 今日のこの歌のバックでは、回想のシーンが流れていた。 戦後の焼け跡から立ち直る、昭和20年から30年代のことだ。 もちろん、立ち直ってこんな時が、こんなに早く来るとは思っていなかった。 これから高度成長が始まる、という時に出たのがこの曲。 作られて50年経っても、歌われている。 メロディが魅力的だし、アレンジも未だに斬新、歌詞がわかりやすいとか、いろいろな要因があるのだろう。 アメリカのチャートで1位になったのも、この曲だけ。 SUKIYAKIという題名だった。 永六輔がこの歌詞を作って、ジャズピアニストの中村八大が曲をつけた。 この2人は、焼け跡から立ち直った日本人を振り返り、あのときの思いを歌ったのだろう。 しかし、1980年代、90年代にはあまりこの曲を聴いた覚えがない。 これは日本が上り調子で、イケイケドンドンの時代だったからだ。 でも、リーマンショック以降どんどん下向きになって、またこの曲が聴かれるようになった。 それに拍車をかけたのが、去年の震災。 1年半経って、未だに片付かない瓦礫や、決まらない都市計画、戻らない人口など、戦後の日本の問題がここで集約されて起こっているような感じだ。 世界でも、食糧問題や石油高騰、環境問題、ユーロ危機、そして人口問題など、あまり明るい話題はない。 そういう時にこそ、「上を向いて歩こう」というのがドラマのメッセージだったのかもしれない。 しかし、あのピアノの伴奏。 C-Am-Dm7-G7という黄金のコード進行で、すばらしい合いの手だと思う。 |
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