![]() |
2012.04.21 Saturday
空気
現代は距離感が難しい時代だ。
人との距離感がわからない人が増えたのかもしれない。 いや、距離感に敏感になったのかもしれない。 人によって、また相手によって好みの距離感が違う。 だから、「空気が読めない」というようなことが気になるのだろう。 「空気が読めない」というのは、結局「空気が読めた」と思っている人たちの主観の問題だ。 場の空気などというものは、いいかげんなものだ。 だいたい、「空気が読めない」と思っている連中は、本当に空気が読めているのか。 空気を大事にするあまり、言えないことも出てくるだろう。 場の空気を気にするからだ。 そうなると、今度は逆に場を空気が支配してしまう。 山本七平によると、そういう空気が支配して、第二次大戦が起こった。 その上、負けるとわかっている戦いにどんどん人をつぎ込んだ。 最後は特攻というわけの分からない戦術で、貴重な人をなくした。 それらの原因が、「空気」だ。 KYなどと言われて、「空気を読め」というが、それが必ずしもいいとは限らない。 誰でもが空気を読んだら、また本当に具合悪いことが起こっても、誰も何も言えなくなるぞ。 だから、空気を読めない人や、空気を読まない人を大切にしないといけない。 そういう人が、いざというときに社会を救うのだろう。 |
![]() |