考えたこと2

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幕末の志士
司馬遼太郎が言っていたが、幕末は宗教と美術のない時代だという。

道徳と宗教は人が生きていく上で大きなものだが、その片方が欠落しているらしい。
燃えたぎる熱情を道徳だけが支えていた時代。

京都で高杉晋作が将軍暗殺を考えていた。
ある浪士が自分も仲間に加えてほしいと頼んだが、高杉は断った。
浪士は高杉が自分を臆病者だと思っていると思い、その場の軒先で、立ったまま腹を切って死んだという話があるらしい。
死んではもう何もできないのだが、そういうような人があふれていたのが幕末だという。
宗教の目的の一つは、死後の世界だが、そんなものはどうでもよかったらしい。

徳川家は浄土宗だった。
しかし、儒教が入ってきて、その中の朱子学というものが、基本的には無神論であったことが要因らしい。

道徳で死ねる時代。

さすがに歴史家、司馬遼太郎だけのことはある。

そんなことは考えたことがなかった。
もちろん、ぼくの知識がないからだが、そういうふうに言われると幕末の特殊性がよくわかる。

幕末という時代は、日本人が火事場の馬鹿力を出した時代なんだろう。
しかし、道徳で死ねる時代というと、第二次大戦もそうだったかもしれない。

でも、あれはある意味強制されていたのかもしれない。

歴史を語るのは、歴史家であって、歴史研究者ではないと司馬遼太郎は言う。
歴史家は小説家や詩人に類する仕事をしている人だ。
色々な事実を並べて、それらの事実を吟味し、「何か」を考える。
そんな仕事が彼の仕事だったらしい。

そういう仕事のなかから、司馬遼太郎の作品群が生まれた。

坂の上の雲、峠、梟の城、播磨灘物語、花神、燃えよ剣、歳月…。



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