![]() |
2012.03.25 Sunday
定年後の人生
ぼちぼち学生時代の同級生が定年を数年で迎える時期。
当然、大学の同級生になるが…。 早いやつは、あと3年という。 昨今、企業も調子が悪いから、何年か再雇用ということがないところもある。 会社に入ったときは、定年のことなど念頭になかった。 漠然と、定年したら後は何もしなくていいから、楽だろうくらいなことだったと思う。 何人も定年する人を見送ってきたが、だんだんと時分の番が近づくにつれて、迫ってきたなあとは思ったのだが…。 まだまだ自分の番という感じはなかった。 幸い(というか、不幸にもというか…)、ぼくは48歳で勤め先を変わったので、定年が65歳になっている(今のところは)。 しかし、あと3年で、再雇用が見込めないとなると、どうしようかな、ということになる。 年金の支給はまだだし、一体会社を離れて何ができるのか、ということだ。 まだ、定年後の就職の斡旋でもしてくれたら、ちょっとはマシだが、それもないとなると難しい。 実際、55歳を過ぎたら、定年後の年収がどれくらいで、どういう状況になるかという研修を受けるという会社も多い。 ライフプラン研修会とかいうものだ。 サラリーマンは組織の中で生きる。 そうだからこそ、集団でいい仕事ができる。 余人をもって変えがたいとまではいかないが、それなりに自分の存在価値を示してきたと思える人も多いだろう。 辞めるときの役職にかかわらず、組織のみんなはそれまでの労をねぎらってくれる。 それが組織というものだ。 長いこと勤めた人が定年を迎えるというのは、感動的である。 たいがい、送別会では長めの挨拶がある。 そこで、その人が入社してからの人生がわかる。 若いころは、初めて聞くようなことも多かった。 年齢を重ねると、一緒に仕事したこともあったり、関係する部署で知っていたりして、それなりに自らの歴史と重なってくる。 皮肉なことだが、会社で活躍した人ほど、定年後の仕事は見つけにくいと思う。 なぜかというと、その会社ならではの特殊な知識や業務を知っているということは、そういうものが必要な仕事をしたということで、おそらく活躍したのだろう。 しかし、そんな知識や業務は、一般的ではない。 一般的に、どこの会社でも必要な仕事というと、経理とか、人事とか総務(法律関係)とか、そういうものだ。 もちろん、特殊な知識や能力を持っていると、再雇用されやすいが、今はそういう知識すら要らなくなってきている。 時代の変化は急なのだ。 となると、60歳定年後の生活は難しい。 特にこの年代の男性は、地域での縁が薄く、家にいてやることがない。 身体を使って何かするというのも、なかなかできない(というか、そういう口もない)。 この状態で何をするか。 ぼくは公的なセクションの仕事がいいと思う。 公務員や教育の世界は、会社員の世界から何周か遅れている。 そこに入っていって、ちょっとでも力になれればいいと思う。 そんな制度改革はできないか。 できないだろうなあ。 既得権にすがっている人ばかりだからなあ。 |
![]() |