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2011.09.15 Thursday
略語天国
こちらは、略語の研究本。
藤井青銅という人が書いている。 これはかなり学術的な意味が強く、略語をいろいろなタイプに分けている。 その一つに、犬棒略語というものがある。 これは、「犬も歩けば棒に当たる」という「文章を略す」というパターンの略語。 以下のいずれもがその略語に当たるが、いくつわかるだろうか? 泥縄 やぶへび 棚ぼた 鴨ネギ どたキャン なつメロ あたぼう あけおめ ことよろ メリクリ 一つ目は「泥棒を捕えて縄をなう」。 二つ目は「藪をつついて蛇を出す」。 次は、「棚からぼたもち」。 その次は「鴨がネギをしょって来る」。 これらは、古いことわざだ。 「並んだ漢字からその意味が推測できない」言葉である、と藤井氏は言う。 なるほど。 泥縄は何かが起こってから、用意をするということだが、それはこのことわざの意味だとわかっていないと、理解が難しい。 五つ目は、「土壇場でキャンセル」。 続いて、「懐かしのメロディー」。 その次は、「当たり前だべらぼうめ」 これらは比較的新しい。 あたぼう、はちょっと古いが…。 これらは、ことわざではない。 普通の言葉を略したもの。 最後の3つは更に新しい。 あけましておめでとう。 今年もよろしく。 メリークリスマス。 これらの言葉を見て、顔をしかめる人もいるだろう…、作者もそう書いている。 しかし、それらを責めることはできないのではないか、ということで、泥縄などの例をあげている。 ダメもとやピンキリ、なるはや、なども同じ仲間だとのこと。 チリツモというのは、そのうち出てくるのではないかとのことだが、実際に使っていた。 もちろん、チリも積もれば山となる、というのが意味だ。 小さな要因がたくさん集まって、一つの現象が起こっている、という実験用語だった。 昨日の本はまだ読みやすかったが、こちらはちょっと時間がかかりそうだ。 しかし、日本語は面白い。 |
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