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2011.08.30 Tuesday
調整役
調整役とは、異なる意見のグループの間に入って、妥協点を見出すという、非常に難しい役目である。
通常は調整役など置かず、双方が妥協点を見出すのが普通だ。 それが話し合いの本来の目的だと思う。 しかし、運悪く、調整役の位置に入ってしまうことがある。 これは、進行役として会議に入っているような場合に頻繁に起こる。 実際にはそれに関する決定権はないが、期限が決まっているような時に、期限内になんとかしようとしてハマってしまうようなケースが多い。 こういう時は難しい。 というのは、双方の意見を持っている陣営が、期限など守ろうという気がない場合が多いからだ。 多くは、べき論で攻めてくる。 ○○はこうあるべき、というヤツだ。 双方ともそういう意見を持っている。 こういう時は調整役は難しい。 双方とも、確信犯である。 話しあう気があれば、自分たちでやっている。 そこで、調整役が出てくること自体、もうダメということになる。 こういう場合、いくつかの手段が考えられる。 一つは、調整役の判断で案を出すことだ。 この場合、調整役の判断といえども、どちらかの肩を持ってはいけない。 両方を足して2で割ったような案を出すことになる。 もう一つは、文字通り調整をすることだ。 これは簡単ではない。 ややこしいのは、双方同席しようとしないことだ。 お互いに、自分の主張をして、相手が折れるべきだという。 この場合の調整は難航する。 結局は足して2で割ったような案を出すことになることが多い。 もう一つは、調整役が解を出すことだ。 案ではなく、解というのがミソ。 そもそも、何のためにやっているのか。 目的は何なのか。 成果はどう測るのか。 同じ目的のために、違う案を主張することのおかしさを突く。 そもそもの目的、そのための手段として適当な道はどれか、ということを言う。 だいたい、こういう場合双方とも真剣に考えていない。 日本の政党間の話し合いみたいなものだ。 だから、問題を変える事が必要だ。 問題を一つ前の段階に戻し、それでもう一度話し合うという手もある。 世の中、そんなことが多すぎる。 |
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