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2011.05.03 Tuesday
音波砲
昨日尿路結石のことを書いたが、どうしても石が落ちないときに、手術で石を砕く必要がある。
もちろん、それまでに、尿をたくさん出す薬や、尿路を広げる薬を飲んで、水分をたくさんとって出す努力をするのだが、それでもどうしようもないときは手術になる。 十数年前に一度そういう状態になって、入院した。 入院前に麻酔の検査をして、入院初日に脊椎に麻酔薬を入れるための注射を行った。 これは針と管をセットしておくという処置。 別に手術の直前でもよいのだが、麻酔科と泌尿器科の連携の問題だろう。 針がひっついたまま2日ほど過ごすのがうっとうしい。 いよいよ手術当日、部屋に案内される。 背中が空いたいすに腰をかけ、ヘッドフォンをもらう。 背中には液体の入った風船のようなものが膨らんできて、ちょうど当たるようにする。 ヘッドフォンは音が聞こえるわけではなく、防音のためだ。 なぜ防音かというと、石を砕くために音波をつかうのだ。 体内と同じような密度のにするために、液体を入れた風船のようなものを当てる。 密度が変わると、狙いが難しいのだろう。 その状態で麻酔を入れ、医師が室外のコントロール室に出て、そこでスタート。 「ドン」という音とともに、背中をパンチされたような鈍い痛みが走る。 音波というから、それほどでもないと思っていたが、あまりの痛さにびっくりした。 何発か打って、様子を見に医師が入ってくる。 痛みがひどいので、麻酔をお代わりして、それからボーッとしたがそれでもかなり痛かった。 何百発か打って、終わりになった。 麻酔が効いているので、ベッドに乗って帰る。 それから1日、茶漉しで尿をこすという作業をする。 最初の尿は血で真っ赤だった。 翌日検査をすると、音波が石に当たったとたん、砕けたのは砕けたが、腎臓側にとんでしまって完全に粉砕はできなかったとの事。 明日もう一回やりますか?と聞かれて、やめときます、と即答。 石は砕けて小さくなったので、そのうち出るだろうと思った。 あの手術は大変だ。 音波砲でめったやたらと撃つ。 レントゲンでだいたいの位置を確認しておき、そのあたりを撃ちまくるという方法。 今はどうなっているか知らないが、あの手術はちょっと…。 いくらなんでも、もうちょっとマシになっているだろうが…。 |
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