考えたこと2

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自分という他人
関西弁では「あなた」のことを「自分」ということがある。

「自分、あの娘のこと、どう思てんネン?」

朝のドラマのひとこと。
お好み焼き屋のヒロインを思う鰹節会社の社長が、ヒロインと同じ下宿のマラソンランナーに尋ねた言葉。
ぼくは使ったことはないが、小学校のときから、そういうふうに「自分」という言葉を使う友達はいた。
だから、上の文章の意味はわかる。
ただ、これが標準語で書かれると、意味不明だろう。
こんな人称代名詞は珍しい。

自分で自分のことを自分というから、相手の立場に立って、あなたのことを自分と呼ぶ。

不思議な言葉だが、ニュアンスはわかる。
相手のことを「自分」と呼べるのは、精神的な距離が近いことの現われだと思う。

日本語の人称代名詞は、古いものがどんどん下品な言葉になってきたという歴史がある。
貴様とか、御前、手前というような「きさま」「おまえ」「てめえ」というような言葉は、昔は丁寧な言葉だったらしい。
場所をあらわす御前とか手前という言葉の仲間が貴方(あなた)だ。
貴方はまだ新しいのだろう。

しかし、「自分」という「あなた」は異色だろう。

日本語は面白い。


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