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2011.02.05 Saturday
ぼくのギター遍歴
ウチは両親ともにギターを弾くという、当時珍しい家だったので、生まれたときからギターがあった。
それがぼくとギターをつなぐ縁になった。 中学2年の時に「白い色は恋人の色」のメロディを初めて弾いた。 家にあったガットギター。 その次にジョーン・バエズの「ドナドナ」でアルペジオを覚えた。 Am、E7、Dmの3つのコード。 そして、時々新譜ジャーナルやヤングギター、ガッツなどという雑誌を買い、ブラザースフォー、サイモンとガーファンクル、そしてビートルズというような順番だった。 吉田拓郎、井上陽水なども聞いていた。 モーリスのフォーギターを買ってもらったのが、高校に入るときだったか…。 「スカボロー・フェア」や「4月になれば彼女は」、「旅の宿」、「アンジー」、「ミッシェル」…。 懐かしいなあ。 この頃のぼくは、「ギターが弾ける」という事に助けられた。 それが自分の自信になった。 そして、エレキギターを買ったのは19歳のとき。 京都の十字屋という楽器店で、成人式バーゲンに行って、1万5千円くらいだったと思う。 黒のレスポールモデル。グレコという会社が作っていた。 アンプはお金がなくて買えなかったし、下宿で音を出せるような状態ではなかったから、アンプをつながずに弾いていた。 その頃はユーミン、ハイファイセット、山下達郎などが流行っていた。 このギターは会社の後輩がもらってくれた。 そして、ヤマハのSG1000である。 前に書いたが、これには長いことお世話になった。 数年前、アコースティック・ハーモニーという楽器屋さんでリストアしてもらい、いまでも時々弦を変えて弾いている。 この頃は、もっぱらヘッドフォンでレコードをかけ、それに合わせて弾くというスタイル。 仕事で音のテストをやっていたので、エフェクターというものがどういう働きをするか、ということがわかり、いろいろとためになった。 仕事にも、趣味にも役に立ったということだ。 エレアコという言葉が流行りだしたころに、ギルドのエレアコを買った。 ブリッジの下にピエゾピックアップという振動のセンサーが入っていて、アコースティックでありながら、アンプにつないで弾くことができる。 もともと、アンプにつながないといけないような場面などなかったが、モーリスのフォークギターを親戚のおじさんにあげて、これを買った。 会社に入って、5年目くらいだったと思う。 ギルドというと、ポール・サイモンが使っているギター。 しかし、忙しい頃であまり弾くことはなかった。ギターに悪いことをしたと思っている。 30代の後半だったか、ギターシンセを買った。カシオのPGというシリーズ。今はシンセサイザーの音は出なくなった。ネットによると、コンデンサーの部品が悪く、それが原因とのこと。いくらかお金を出せば修理してもらえるらしい。 3年ほど前からどうしようか、迷っている。 これは赤いストラトのモデルだ。 ぼくは酒・ギャンブルはやらなかったし、当時出張続ばかりの生活だったので、いろいろと楽器関係で無駄遣いした。 このころ、サウンド&レコーディングマガジンという雑誌も毎月買っていて、これで得た知識が後で役立った。 何でもやっておくものだ。 そして、震災の後に、白いテレキャスターを買った。 これは、大阪で衝動買いした。 震災の後、悩んだ時期があって、何かを買わずにおれなかった。 このギターもアコースティク・ハーモニーで調整してもらって、弾きやすくなった。 このギターは今長男の下宿にある。 そして、マーチン。 やっぱり、マーチンのギターはすばらしい。 軽くて、鳴る。 自分がうまくなったような気がする。 これは、アコースティッグ・ハーモニーで、ギルドのギターを下取りに出して、中古を買った。 だいぶ、勉強してくれたと思う。ありがとうございました。 小さめのギターで一人でポロポロ弾くためのギター。 この頃になると、もうバンドを組むとか、どこかに出るとか、そんな夢はなかった。 馬齢を重ねて、ギター暦が三十数年というところだ。 次にオベーションである。 これは中古だったが、とてもきれいなギター。 スタンドに立てて、飾ってある。 これも前に書いたが、20世紀を代表する工業デザインだと思う。 このギターもエレアコで、シャロウボウルという薄いギター。 それでも、ブリッジの近くで弾くと、いい音がする。 そして、テレキャスター。 これは先生に習いに行って、やっぱりこれだ、ということで買った。 これも、アコースティック・ハーモニーにお世話になった。 本物のフェンダーだ。 このお店と縁があって、ほんとによかったと思う。 結局、アンプは今でもめったにつないでいない。 つなぐのが面倒なのだ。もっぱらヘッドフォンか生音だ。 レッスンに行ったらアンプにつなぐが、あまり音はいじらない。 ぼくは音を歪ませるのは嫌いなので、クリーンな音で弾いている。 このギターは食堂に置いてあって、いつでも弾けるようになっている。 これがぼくのギター遍歴。 14歳から弾き始めて、40年。 40年でギターに使ったお金が、だいたい軽乗用車1台分より安いか。 うちの息子たちにギターを弾け、弾けと言っている間は弾かなかった。 言うのをやめると、弾き始めた。 彼らがいつまで弾くのだろうか。 一生弾きつづけるのだろうか。 もし、そうなら、ぼくのギターは息子たちに譲ることができる。 まあ、期待をしないで待っておこう。 |
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