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2010.12.24 Friday
アメリカ
アメリカは、ぼくにとっては、憧れの国であり、やっかいものでもある。
世界一豊かな国であり、ひょっとしたら、世界一害をなす国でもあるかもしれない。 そして、今のところ、かろうじて世界の覇権を握っている国。 アメリカ人というのは、星条旗に忠誠を誓ったら、一応誰でもなれる(最近はちょっと難しいらしいが)。 アメリカに住んでいる人がアメリカ人である。 だから、あらゆる民族、あらゆる人種がいる。 イタリア系アメリカ人やポーランド系アメリカ人、アイルランド系アメリカ人、アフリカ系アメリカ人、アラブ系アメリカ人、アジア系アメリカ人…。 皮肉な言い方だが、アメリカ系アメリカ人というのは、俗にいうインディアンの事になる。 その中で力を持っているのが、WASPと呼ばれる人たち。 White, AngloSaxon, Protestantの頭文字をとったもの。 白人でアングロサクソン系、そして宗教はプロテスタントということ。 この人たちがアメリカを牛耳ってきた。 しかし、ぼちぼち限界だろう。 すでに、オバマのように、アフリカ系アメリカ人が大統領になったりしている。 アメリカの特徴は、異民族との共生によって生まれたものだと思う。 生まれながらにして、外国に住んでいるようなものだ。 文化の違い、習慣の違い、宗教の違いなどの中で暮らしている。 自分というものを決めるときに、他人を基準にしているが、その他人の幅が広い。 それは、自分というものを測るモノサシが長いということだ。 アジア、ヨーロッパ、アフリカ、中近東などの文化の中で、自分を位置づけるということ。 これはすごいことだ。 ある意味では、すごいストレスの中で暮らしているともいえる。 だから、言葉に敏感なのだろう。 同じ言葉を話していても、民族が違うのだから、約束事は書いておかなければならない。 何でも言葉にして、記録する。 だから、契約社会にならざるを得ない。 ぼくはアメリカという国は、何だかんだ言っても、やっぱりえらいと思う。 賛否両論あるかもしれないが、誰かが言った「壮大な実験」という言葉が当てはまると思う。 人類の実験をしているのが、アメリカだ。 もし世界にアメリカがなかったら、きっと今より住みにくいところになっていただろうと思う。 |
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