考えたこと2

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掛け算、割り算の効用
算数は何の役に立つのだろうか。

第一義には、計算をするということが、日常生活で不可欠だから…ということになるのだろう。

だから、そういう程度には教えているのだと思う。
ぼくらの頃は、足し算、引き算、掛け算、割り算は日常的に使っていた。

しかし、掛け算、割り算は日常生活を送る上では、使わずにすむ場面が増えた。

昔は何割引というときに掛け算を使った。

正札の3割引と書いてあると、値段は正札の0.7倍だ。

逆に赤札で全品3割引と書いてあると、実際の値段はいくらかな、というときに割り算を使う。
赤札で700円と書いてあって、3割引なら正札は1000円だ。

ところが、今は3割引と書いてあっても、もう一度3割引の値札をつけているところが増えた。
黒い値札と、赤い割引後の値札がついているのだ。

考えるに、これは3割引がいくらかわからない人が増えたからではないか。
お店の人がどうしてそんなことをするのか、わからない。
手間がかかるだけだ。
しかし、儲かる、儲からないがそこにかかっているのなら、もう一度値札を赤い字で貼るのが経済原理。

あるいは、レジを打つ人が、3割引をわからないということもあるかもしれない。
アルバイトを使っているなら、そういうことも起こりえる。
電卓があれば、すぐにできるではないか、という人もいるかもしれないが、それは理屈がわかっていて、計算が面倒くさい場合のハナシ。
理屈がわかっていないと、電卓は使えない。

事実、分数ができない大学生という本がだいぶ前に話題になった。
国立大の経済学部の学生が、分数の計算ができないという。
その後、それが改善されたというハナシも聞かない。
どうなっているのだろうか。

分数ができないということは、割合や比率がわからないということに近い。

むかし、アメリカ人は引き算の暗算ができない、ということを聞いた。
おつりの計算ができないという。
元の値段に足していって、おつりを払う。
むかしのテレビドラマで、790円のものを買ったときに、800、900、1000という手渡しをやっているような場面をよく見た。

今はスーパーやコンビニではレジが計算してくれる。
商品についたバーコードを読めば、それでOK。
人間は考えることが要らない。
だから、少ないレジで、たくさんの買い物客を通すことが可能になったし、計算ができない人でもレジが打てる。

むかしは、レジというのは、ベテランの社員がやっていたが、今は学生バイトでOK。
勝手におつりがチャランと出てくるレジもある。

こうやって、掛け算、割り算が不要になってくると、小学校の先生も教える気合が減るのだろう。

今や分数ができないどころではない。
パーセントの計算ができないまま、大学を卒業する人さえいる。
中学校や高等学校でどうやって過ごしてきたのだろうか。

彼らが悪いわけではない。
大人が悪いのだ。

これを時代が進んだから、くだらない計算から開放されたと見るか、人間が馬鹿になったと見るか…。

ことは単なる計算の問題ではないと思う。

国の一大事だと見るべきだと思うのだが…。





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