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2010.09.11 Saturday
的確な表現
入院しているときに、となりは全盲のおじいさんだったのは、書いたとおり。
この人、味のある人で、親戚の夫婦が見舞いに来たときに話をするのを、何気なく聞いていた。 弟の嫁 「あのXXはどないしてるんでしょうかね、兄さん。」 おじいさん 「いや、長いこと会わんな…。」 弟の嫁 「まだ、大きな犬飼ってるんかしらね。」 おじいさん 「犬?犬てどんな?」 弟 「あれやがな。何やしらん、大きな犬。」 弟の嫁 「大きな、何やらいう犬、2匹も飼うてましたやんか。」 おじいさん 「ああ、あれかいな。最後に見たときは3匹飼うとったデ。」 弟の嫁 「3匹。へー。大きな犬を3匹ですか。」 おじいさん 「いやいや、大きな犬は1匹だけや。たしか、もう1匹は死んどる。」 弟 「そうかいな。死んだんか。ほなあと2匹はどんな犬や。」 おじいさん 「何や、あの、ハラするような犬や。」 弟 「ああ、足の短い…」 おじいさん 「そうそう、あのぶさいくな犬や。」 この話、もちろんダックスフンドの話だろう。 しかし、このおじいさんの表現がスルドイ。 ダックスフンド=ハラするような犬=お腹を地面にこすりそうになっている犬 この話を聞くともなく横で聞いていて、声を出して笑いそうになった。 何とも味のある会話だった。 3人が3人とも高齢であり、その3人が 話のなかで全てを理解し、まったく普通に話が流れていく。 大阪弁と相まって、何とも面白い。 ハラするような犬、この表現は覚えておこう。 |
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