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2010.07.07 Wednesday
大相撲
名古屋場所の中継が中止されることになった。
野球賭博が原因。 大相撲関係者が、野球賭博に何十万、何百万という金を賭けていたということらしい。 それが、部屋の中でかわいくやっていればよかったのだが、「反社会的」なところでやっていたのがよくない。 賭け自体は、二人で阪神巨人戦の賭けをする、という事はよくあるし、罪にはならないだろう。 賭けがよくないというのなら、パチンコはどうなるのか。 あれこそ、サラリーマンが給料の1ヶ月分を、簡単にすることができ、中毒性があるという点で「反社会的」だと思うのだが…。 しかし、組織的な賭けの儲けが、「反社会的組織」の温床になるのなら、これはダメとしか言えない。 これが公営であったり、「社会に認められた」パチンコのような形態ならOKなのだが。 お相撲さん、と言えば、中学校を出てスカウトされ、新弟子検査を受けるのが一般的だと思う。 最近は高校出や大学出が増えたのか。 そこから、相撲部屋一本でないと、大相撲には出られない。 どんな楽しみがあるのかは知らないが、関取の楽しみなど、しれているのではないか。 谷町と呼ばれる取り巻きのファンに囲まれて、酒の席に呼ばれたりする。 それ以外にもあるだろうが、あの格好ではそんなに遊べない。 変装ができないから(してもバレる)、遊ぶのは難しいだろう。 食べることは仕事になっていて、体重を増やすために半ば義務的に行う。 かなりの闘争心と、ストレス耐性がないと、つとまらないだろう。 中途半端な気持ちでは、大相撲には出られない。 昔の関取は、少々賭けをやっても許されたのではないか。 大相撲の関取なのだから、それぐらいの事はやるだろう、という許容があったのかもしれない。 常人とは異なる体型になるほど、常人とは異なる生活を送っているからだ。 まあ、一般社会からは「はぐれた」存在だったろう。 しかし、近代になって、大相撲の人も「社会人」になった。 あまねく、国民は「社会人」でなければならなくなったからだ。 例外は認められない。 国民である以上、税金を納め、ルールを守らねばならない。 どちらが先かは知らないが、そうすることで、基本的人権という権利が保障される。 大相撲という組織は、そこから取り残されていたのかもしれない。 あの理事会を見ていると、そう思う。 もともと、ミンシュシュギなど関係ない徒弟制度である。 そうでなければ、力士は育てられないのだろう。 プロ野球はぼくらが小さい頃、黒い霧事件があって、粛正された。 追放された人もたくさんあったらしい。 あれは、アメリカから来たスポーツだし、まだミンシュシュギが似合うところもある。 チームプレイだからなあ。 しかし、大相撲はそれが温存された。 まあ、社会から隔離された存在に近い。 しかし、今回の粛正でようやく大相撲も変わる。 「義理と人情」の世界から、「権利と義務」の世界に少し移るのだろう。 実際、今回みんな悪いことをした、という自覚さえなかったのではないか。 でも、それは大相撲という制度の問題で、個人のせいとは言えない部分が大きかったと思う。 だから、真っ先に追放するのなら、理事会の役員ということになるのではないか。 どうしても、追放された人が「犠牲者」に見えるのは、ぼくだけではないだろう。 |
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