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2010.02.13 Saturday
吉田美奈子
「夢で逢えたら」という曲がある。
吉田美奈子の曲。 彼女は、山下達郎がまだ竹内まりやとつき合う前に、コンビを組んでバックコーラスをやっていた。 この吉田美奈子の兄がレコーディングエンジニアで、山下の初期のLPはほとんど彼がミックスダウン(最終のレコードに音をまとめること)をしていたはず。 もちろん、吉田美奈子自身もソロシンガーとして玄人受けしていた。 この「夢で逢えたら」は大滝詠一の作詞作曲。 あのナイアガラのサウンドではないが、いい曲だ。 いろいろな人がカバーしているが、1976年のオリジナルが一番だと思う。 彼女の声に合っている。 吉田美奈子のもう一つの顔は、作詞家である。 山下達郎のLPで、作品は聞ける。 まだLPレコードだった時代。 アルバム名でいうと、Circus Town、Spacy、Go ahead!、Moonglow、Ride on time、For youなど、山下達郎の全盛期(だと思う)の曲。 「Last step」、「素敵な午後は」、「ついておいで(Follow me along)」、「永遠のFull Moon」、「Rainy walk」、「愛を描いて-Let's kiss the sun-」、「いつか(Someday)」、「Music Book」、「Love Talkin'(Honey It's you)」など。 全て作詞は吉田美奈子。それに山下達郎が曲をつけた。 これらが、山下達郎の代表曲だと思う。 実際、これ以降の曲はあまりいいものがない。(ファンの人はごめんなさい) 山下達郎らしさは、これら70年代、80年代の中盤までの曲に表れている。 最初のLPであるCircus TownはA面はニューヨーク、B面はロスアンゼルスで録音した。 吉田美奈子の歌詞はイメージをちりばめたようなもの。 それと山下達郎の曲がよく合う。 街はとっくに静まり 時よもどってあの日へと あなたの胸に 包まれながら このままいたいよ ずっと Dancing rhythmにのり 恋を忘れるため この頃の曲は本当に山下達郎のルーツであり、素晴らしい。 それらは、吉田美奈子とのコンビで書かれたものだ。 竹内まりやとの結婚を境に、共作の曲はなくなった。 それとともに、山下達郎の名前は何となくなじみがなくなった。 逆に、レコードセールスは上がったのだが…。 日本のポップスを語る時、吉田美奈子と山下達郎という二人組は入るべきだと思う。 |
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