![]() |
2009.12.20 Sunday
富士フィルム
松田聖子と中島みゆきが化粧品のCMに出ている。
これが富士フイルムがつくった化粧品だから、ビックリする。 なぜ富士フイルムが化粧品をつくるのか。 フィルムという製品を考えればわかる。 今はデジカメの時代。 ここ数年で本当に普及した。 小さいものから、一眼レフまでデジタルだ。 CCDという素子で画素数が30万画素から始まって、今や2000万画素以上のものまである。 デジタルになって、顔認識して笑顔になった時を狙って撮るとか、1秒間に40枚撮るとか、そんなことができるようになった。 夜景も撮れるし、撮った後で加工することもできる。 何より、フィルムを気にせず撮りまくれるというのがよい。 そうなったら、フィルムはもう要らない。 なるほど。では、富士フイルムはどうするのか。 もともとデジカメも作っていたが、フィルムはもうほとんど売れないだろう。 フィルムを作る技術を別の製品に応用するのが早道だ。 それが、化粧品作りになったらしい。 コラーゲンがフィルムの材料だとは知らなかった。 調べてみると、全体の売り上げの17%がイメージングで、そのイメージングの12%がフィルムであるという。 もうほとんどフィルムでは売り上げはないのか…。 あの緑の箱のカラーフィルム。 一時はかなりの比率だったろうが、今や2%。 そういえば、黄色い箱のコダックも赤い箱のサクラカラーもなくなった。 最後まで頑張っていたが、技術の進歩は容赦ない。 こういう風に製品の入れ替わりをして、会社は変わっていく。 サントリーも今やお酒の会社というよりは、清涼飲料水や健康食品の会社だ。 青いバラもサントリーが作ったらしい。 会社の寿命は30年という。 それを越えて生き残る会社は、中味が変わっているのだ。 そうして変化するものだけが生き残る。 強いものが生き残るのではない。 変化するものが生き残るのだ。 |
![]() |