考えたこと2

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剣客商売
ちょっとペースは落ちたが、池波正太郎を読み続けている。
9巻目まで来た。

老剣客、秋山小兵衛と若い妻おはる、小兵衛の息子の大治郎、女剣客の佐々木三冬が江戸で田沼意次の時代に活躍する。

田沼意次というと、ぼくらは教科書で悪者として習った。
賄賂をとって、悪いことをした老中という位置づけだが、実際は田沼の時代にいろいろと発展したものもあり、一概に悪いとは言えない…と渡部昇一が「正義の時代」(たぶん)で書いていた。
その後の倹約の治世は、庶民の評判もあまり良くなかったということだ。
この作品でも、田沼意次はよく書かれている。

何冊かを取り替えながら読んでいるが、小説は「剣客商売」だけ。
面白い。

フィクションではあるが、剣客というものがよくわかる。

並はずれた感覚と運動神経、身体能力…、修行の結果だろう。
そして、いつ誰に勝負を挑まれるかわからない。
いつどこで勝負をして勝っても、その身内や友人がいる。
どこでどんな恨みをかっているか…。
だから、四六時中気をつけていなければならない。
そのために、死んだとしても、それはしかたない。
それが剣客の宿命だ。

今の時代、剣客という人はいるのか。
内田樹の本を読んでいると、一流の武道家の感覚というのはあるようだ。
合気道だったか。

とにかく、秋山小兵衛の60歳とは思えない身体能力には驚かされる。

「世の中は、みんな勘違いで成り立っているんだよ」

この言葉、この本を読んでいると、なるほどと納得させられる。

誰も彼も、みんな勘違いしているんだろう。

世の中はそれでも成り立っている。

いい加減なものだ。

でも、それが面白いのだろう。



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