考えたこと2

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机の上に升がある。

以前勤めていた会社で、あるイベントの記念で配られたものだ。
職場を変わってからもずっと置いてある。
不思議なもので、机の上に升を置いていても、誰も不思議がらない。

当然、木でできた升で、一合升。
そんなに大きなものでもないし、かれこれ20年以上机の上に載っている。

底が赤くなっているところをみると、一時はハンコを置いていたのだろう。
何を入れていたかも定かでない。

当時は、平社員だった。
そのイベントでは、ぼくは3人のチームになり、長期ビジョンというものを作らされた。
工場関係の部長、営業関係の課長、そして技術の平社員のぼく。
そんなメンバーで作る長期ビジョンなど、いい加減なものだ。

それでも、あれこれ調べものをして、色々な統計をみて、需要予測をしたり、その時に我が社のシェアはどうなっているかというような事も調べた。
この時期にこれだけシェアをとるためには、もう2つ3つ工場がいるなあ、とリーダーの部長。
そしたら、どこに作りましょうか、と営業の課長。
日本ではないなあ、労働コストが高いから…、思えば当時はバブルが始まっており、中国やアジアの国々はまだ今ほど工業化が進んでいなかった。

思えばあの頃から、日本の企業は海外進出をはじめたのか…。

資本主義のリクツでは高くても、良いものは売れるはずだ。
もしもあの頃、日本の企業が結託して、やっぱり日本国内で留まっていよう、日本製品を海外で作るのはやめよう…、と言っていたらどうなっただろう。
もちろん、競争の原理で、誰かが労働コストの安いところに行って、日本で設計された製品を作り、逆輸入し始めるからそんなことは起こらないが…。

日本の製品は、高くても、買い手がついただろうか。
いつまで、もっただろうか。
Made in Japanはすごい、Made in Chinaより高くても、買おう…、ということにならなかっただろうか。

実際には、日本人はあれから海外進出して、苦心して日本のレベルの製品を海外で作ろうとしてきた。
その結果、ある程度はそれは成功した。
しかし、技術も流出した。

そして、今に至っている。
輸出産業が打撃を受けて、青息吐息になっている。
結果的には海外に進出して正解だった、ということになる…。

でも、日本でしか作れないものなら、輸出産業の打撃は小さかったのではないだろうか。

今でも、真のナンバーワンの製品は、日本製だと思っている。
その、モノ作りを支えてきた人たちが定年し、後を継ぐ人がいないという問題はあるが…。

ここで途切れてはいけない。
モノ作りは必要だと思う。
日本が高い生産性を誇り、同時に高い品質を誇れるものは、いま打撃をうけている輸出産業のモノ作りしかない。

頑張ってほしい。




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