![]() |
2009.01.08 Thursday
ステレオ
ぼくが小学校の頃までは、テレビもステレオも真空管である。
だから、電源を入れてもすぐにはつかない。 ボワンと赤いパイロットランプがつく。 ラジオはさすがにトランジスタだった。 ちょうどICが出たところで、小型化されていた。 前にも書いたが、昭和30年代後半、「トランジスタ」と言えば、「トランジスタラジオ」の事だったし、それはソニーが一番だった。 その頃でも、ステレオは真空管だった。 幼稚園の頃、祖母の家にビクターのステレオがあった。 ビクターのあのイヌがラッパ上のスピーカーを聞いていて、"His Master's voice."というマークがついていた。 ステレオといっても、別々に買えたのだと思う。 まず、大きな蓄音機を買って、その後別売りのスピーカーを買って、それでステレオにする…というものだった(と思う)。 ラジオもついていた。 そのラジオは、電波の入りが悪くて、あまり出来のいいものではなかった(当時としてはよいものだったかもしれない)。 横長のチューナーを針が動く。 あれはAMだったか、短波だったか…。 局間ノイズを飽きずに聞いていた思い出がある。 ピーという音や、サー、ザー、ガーという音だ。 その音が、スピーカーから出てくる。 宇宙からの音だ…そう思っていた。 ミステリアスな雑音だったが、何となく魅力がある。 チューナーのダイヤルをいろんな位置で止めて、音の違いを楽しんだりした。 そのステレオは、その後祖母の家のとなりから引っ越した我が家に来て、ソノシートを聞くために活躍することになる。 ソノシート…なつかしい。 その話はまた今度。 |
![]() |