![]() |
2008.11.09 Sunday
全然いい
日本シリーズで解説者が「全然いい」というのを聞いた。
これを聞いていて、違和感があるのは昭和生まれの人になるのかな。 もちろん使う側はもっと広がっている。 野球の解説者も、もちろんぼくよりも年上だ。 もともと、「全然」というのは、悪い時に使う言葉だ。 少なくとも、ぼくらが小学校の頃は、悪い方の見本で使われた。 否定を強調する副詞…という感じかな。 昭和30年代の辞書には、「全然」は否定的な意味で使われる、と書いてあったと思う。 「全然速くない」とか、「全然強くない」とか…。 今日の解説では、ピッチャーの調子がシーズン中と比べて「全然いいですね」という具合に使っていた。 よい時につける言葉が見つからないからなんだろうか。 「すごく」、「とても」という言葉で置き換えるのが難しいのかもしれない。 「全然」というのは、「いつもと比べてどうか」というニュアンスが付加される。 その意味で、「すごく」や「とても」とは違うのだろう。 「いつもと比べてよい」という時には「全然」を使うということになるのか。 そのうち、アナウンサーも使うようになる。 ぼくらの中には、若干違和感が残るが、今の二十代の人にはあまり違和感はないから。 全然いい…あと20年くらい経つと、普通の表現になる。 こうやって言葉が変わっていく。 |
![]() |