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2008.09.11 Thursday
長押しボタン
ユニバーサルデザインという言葉がある。
どんな年代の人でも、どんな言葉を話す人でも、すぐに使い方がわかるような製品をデザインするということだ。 たとえば、サインボード。 トイレの男女の別は、文字で書くよりもわかりやすいシンボルにしよう、ということで、赤い色でスカートをはいたシルエットが女性用、青い色でズボンをはいたシルエットが男性用というようなものを使って、誰もが間違わないように…というのはユニバーサルデザインの一つだと思う。 ある敷地内での建物では、右側が必ず男性用のトイレというような設計上のデザインもあるだろう。 別にトイレに限ったことではないのだが…。 でも、必ずしも世の中がユニバーサルデザインになっているかというと、そうでもない。 コストが絡むと、そこが犠牲にされる。 困るのが、ラジカセなどの操作。 今はCD、MD、カセットが合わさったようなものがある。 見たところ、機能の割には押しボタンは少ししかない。 どうやって、操作するかというと、リモコンである。 リモコンには、たくさんのボタンがある。 へたをすると、一つのボタンにいくつもの機能が割り当てられている。 こういうのは、老眼鏡を使っている人には、すごく使いにくい。文字がわからないのだ。 本当は機器のボタンを増やして、リモコンの小さなボタン類に頼らなくても使えるように設計しないといけない。 でも、ボタンやスイッチを増やすとコストが上がる。 だから、リモコンに頼ってしまう。 リモコンにすれば、赤外線で送る信号を書き換えるだけでいいし、コストは安くなるだろう。 親切な製品なら、リモコンも大きめで、よく使う機能のボタンは大きくしてあったり、形や色が変えてあったりする。 安くしようと思うと、同じ大きさのボタンが並び、小さな文字でボタンの機能が書いてあって、どこを押したらどうなるか、字が読めないとわからない。 製品の機能が増えると、ユニバーサルデザインはやりにくくなるということだろう。 携帯電話はそのたぐいの製品。 通話だけでなく、メールやネット接続、音楽を聞いたり、カメラになったり、ファイル整理をしたり…、それを少しのボタンでやる。 液晶も小さいので、表示される文字が小さくなる。 ユニバーサルデザインのために、機能を限定し、文字を大きくしたような携帯電話が出てくるのは仕方ないだろう。 それはそれで、役目を果たしているのだ。 ぼちぼち、そんな電話を持たないといけないかな…と思うが、まだまだ普通の携帯が持ちたいという気持ちもある。 一番困るのが、ボタンの長押しというやつ。 一つのボタンに異なる機能を持たせるときに、2秒以上押したら別の機能が呼び出される。 これは、わからない。 反ユニバーサルデザインだ。 若い頃は、そういう機器を扱うのが得意だったのに、最近はダメになった。 だから、ユニバーサルデザイン賛成だ。 長押しボタンは難しい…。 |
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