考えたこと2

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悪魔の選択 The Devil's Alternative
悪魔の選択 フレデリック・フォーサイス 角川文庫(上下)

1982年に発表された、スパイものの小説。

当時は、まだベルリンの壁があって、アメリカとソ連が冷戦状態にあった時代。

ソ連の小麦が凶作になり、その機に乗じてアメリカが軍縮の交渉を有利に持ちかけようという上巻の展開に、ウクライナの民族主義者によるKGBの長官の暗殺や、過去の恋人とモスクワで再会したイギリスのスパイが絡んでいく。

下巻は100万トンのタンカーへのテロ攻撃で、西ドイツ、イスラエル、アメリカ、イギリスの首脳陣と、ソ連の息をのむ交渉。
一気に読ませる。

東西冷戦の時代を知っている人なら、時代背景がわかるのだが、今の二十代の若い人にはわかるのだろうか…。

奇しくも、昨日ロシアがグルジアと戦闘状態に入ったというニュースがあった。

この小説に出てくる、ウクライナの闘士と同じような思いが、グルジアにもあるのだろう…とわかる。

このころは、ジェームズ・ボンドも時代の枠の中で活躍していた。
ロシアより愛をこめて…の時代。

小説の中では、一人のイギリス人スパイが、結果的に世界を動かす活躍をする。

そして、最後に彼だけがわかる、すごいどんでん返しが…。

よい小説は、歴史の教科書に勝るという見本のような本。

残念ながら、古本でないと手に入らない。

東西冷戦とは何だったのか…という時代の空気を知るには、格好の本だと思う。



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