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2008.06.12 Thursday
杜撰
書けないが、読める漢字の一つが杜撰。
「ずさん」である。 なんで、ずさんを杜撰と書くのか、調べてみた。 語源由来辞典というサイトで調べると…、 杜撰の「杜」は、中国宋の「杜黙(ともく)」という人物を表し、「撰」は詩文を作ることで、杜黙の作った詩は「律(詩の様式)」に合わないものが多かったという故事に由来するという、中国の「野客叢書(やかくそうしょ)」の説が有力とされる。 杜撰の「杜」は、本物でない仮の意味の俗語とする説や、「杜黙」以外の人名を表すという説もある。 日本には禅を通じて入ったとされ、古くは「ずざん(づざん)」と言われた。 と書いてあった。 そこから、杜撰というのは、いい加減なさま、誤りが多い著作物、という意味になっているとのこと。 杜撰というと、原発でウランを臨界点にしてしまった事故を思い出す。 正規の手順を踏まず、バケツのようなものでウランを混ぜた…というようなことだった。 あまりにも「杜撰」である。 今日の新聞に、病院で点滴の作りおきをして、常温で机の上に置いておいて、点滴液に菌が繁殖してしまった、という記事が出ていた。 これも杜撰という言葉がぴったりくる。 どうなっているのか…。 今までたくさんの人が、細菌を解明し、防疫のためには何が必要かを考え、それによって保健衛生が進歩してきた。 その知識はどこへ行ったのだろう。 こういう事故を防ぐためには、マニュアルではダメだと思う。 マニュアルの元になる知識を、少なくとも持たないといけないのではないか…。 理科離れということが言われているが、これは単に理科の知識がないから困ったものだ、ということではなく、こんな杜撰なことが起こってしまうということが、本当に恐いことなのだと思う。 細菌が発見され、医学が進んだのが18世紀から19世紀にかけての出来事。 百年以上の時間が経ったのに、こんな杜撰なことがあっていいのだろうか…。 |
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