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2008.06.02 Monday
発見・また発見!
発見・また発見! アイザック・アシモフ ハヤカワ文庫。
アシモフの科学エッセイの第6巻。 この本では、20世紀に入ってからのいろいろな発見をまとめて紹介している。 この本が書かれたころ(1970年代)の人口が35億人。 今の人口が66億人。 すごい増え方だ。 その人間を食わしていくためには、食物が必要だ。 それを増産する方法の一つは、人間以外の動物にそれを食べられないようにすること…。 一番の大敵は、昆虫である。昆虫は、地球上の動物のうちで、最も成功した形態をもつ生き物である。 地上にはほぼ100万種の昆虫が知られているが、おそらくそのほか200万種の、まだ見つかっていない昆虫がいると思われる。 これは、ほかの生物全部の種の合計よりはるかに多い。 ほとんどあらゆる種類の昆虫は、人畜に対して無害である。 役に立つ昆虫もいるし、生態系の中で必要なものである。 しかし、病原菌を運ぶ昆虫や食べ物を荒らす昆虫とは戦わざるを得ない。 そこで、発明されたのが、DDT。 人間には無害だが、昆虫は殺すことができる。 しかし、特定の昆虫だけを殺す薬はできないのか? それが、できるのだ。 特定の木から取り出される物質が、それにあたる。 昆虫に食べられる植物が、数百、数千万年の進化の間に自己防衛の方法を発達させたのだ…。 そんな話からこのエッセイ集は始まる。 続いて、なぜ地球上に生命がうまれたのか?という話。 生命とは何か?という定義から始まる。 そして、物質の成り立ちの話。 原子、電子、陽子、中性子、クォーク…。 電波望遠鏡で発見された、太陽系の惑星の観測の話。 この、電波望遠鏡の発明の経緯はおもしろかった。 電波によって宇宙を調べることができることは、偶然わかっていたのだが、それが電波望遠鏡になるまでは時間がかかった…という話だ。 そして、最後にロケットの発明にいたるお話。 このシリーズ4冊目だが、読み出したらやめられない。 おかげで、休みの日はあまり外に出られない…。 |
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