考えたこと2

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文学的なメニュー
西洋料理の名前は難しい。

パスタなら、ペスカトーレとかカルボナーラとか、決まった名前がある。
でも、メニューのところに材料とソースのベースになるものが書いてあったりするし、パスタとわかっていれば、まあなんとかなるだろうと思う。

海外に行ったときにワケのわからない名前だと困る。

夜遅く空港について、機内食も食べたし、ずっと狭いシートに座っている状態だから、あまり食欲もないし…というときに、ホテルのレストランに滑り込みで入り、ちょっとお腹に入れたいということがあった。

英語のメニューだから、だいたいはわかるはずなのだと思ったら大間違い。

そのレストランにはパスタが1種類しかなくて、その名前が「天使のヘア」というヤツだった。

ぼくは遠慮しておいたが、パスタだから大丈夫だろうと頼んだ人は気の毒だった。

大皿に山盛りのパスタが出てきた。
なるほど、白一色で、天使のヘアみたいな外観。
塩水でゆでたパスタをそのまま持ってきたような料理だった。
あっさりを通りこして、味がないのだ…。
仕方ないので、さらに塩をかけて食べていたが、あれは不思議な料理だった。
「天使のヘア」という名前にこだわって作られたのだろうか。

フランス語のメニューはさらに困る。

仏和辞典を片手に、メニューと格闘する。
聞いてもわからないので、辞書を引くしかない。
あんまり待たせても悪いし、根拠はないが何となく良さそうな感じのものを辞書で引く。
ところが、いざ訳してみると「水夫の食べ残し」などという名前。
文学的すぎて、どんなものが出てくるかわからない(たぶん、シーフードだとは思ったが)。
料理を持ってくるまで、ドキドキである。

牛肉のグリルとか、鶏肉のナントカ風炒め物とか、そういう名前にしてもらうとありがたいのだが、料理する人にとっては、芸術的な営みでもあり、「天使のヘア」などは傑作なのかもしれない。

スリルを感じながら待つのも楽しみの一つでもあるが、コトバが通じなくて困る大きな問題の一つは、文学的なメニューではないかと思う。





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