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2008.01.18 Friday
特別な場所
今日で震災からまる13年。
この13年が早かったのかと言われれば…早かったと思う。 でもそれは、年をとって、毎年思うことで、震災があってもなくても変わらないことだ。 「阪神大震災」は、記憶の中で特別な場所に入っている。 時間が過ぎても変わらない。 ちょうど、神戸の大空襲を経験した人が、50年以上経ってもそれを昨日のことのように語れるのと同じことだ。 さいわい、ぼくは倒れてきた本棚の下敷きになった程度で、マンションも何ともなかったし、運がよかった。 神戸の実家も、古い家だったが、ぼくも弟も家を出ていて、2階が軽かったおかげか、なんとか持ちこたえた。 でも、両親を迎えに16時間かけて行ったこと、毎日往復40キロの自転車通勤、通勤途中で差し入れを買って持っていったことや無事を確かめに友だちの家に寄ったこと、倒れた電柱や火が出ているのに消防車がいない光景、机一つをみんなで使った会社の事務所、出張に行って電車から見た家がみんな普通に建っていて不思議に思ったこと、三宮の大丸がオープンして何となくうれしかったこと…本当に昨日のように思い出す。 あのような記憶は、どこか別のところに入るのだ。 それは、忘れられない特別な記憶の場所なのだろう。 もちろん、大震災のような悪いことだけではなく、良かったことで特別な場所に入る出来事もある。 それでも、大震災は、たくさんの場所をとっている。 特別な場所は、良かれ悪しかれ、忘れることはできない。 それを忘れずに生きていくことが、特別な場所の値打ちなのかもしれない。 |
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