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2008.01.03 Thursday
世界最速のインディアン
アンソニー・ホプキンスが純粋な老人を好演。
ニュージーランドの老人が、家を抵当に入れてアメリカに渡り、ずっと改造を重ねてきたインディアンというバイクを走らせて、最高速に挑戦する。 25年間の夢を叶える老人と、彼を支える人たちの物語。 隣家の少年トム、年金係の女性、若いバイカーたち、ハリウッドのモーテルの受付嬢、中古車屋の主人、ロスからボンネビルに行く途中に知り合ったインディアン、通りがかりに助けてくれた女性、ボンネビルのスピードコースで出会った人たち…。 彼とかかわった人たちは、彼を好きになる。 心臓発作やバイクの不調など、夢を遮ろうとするものがあっても、彼は止まらない。 速く走るための彼の哲学は、時代遅れだと言われても、人々を説得する力があるのだ。 タイヤの軽量化をするために、ナイフでゴムを削り取ったり、自分でエンジンのピストンを鋳造したり…。 ブレーキもなく、止まるためのパラシュートもない。サスペンションは旧式だし、タイヤはひび割れている。 「そんなバイクで、ここを走るのか?」とスピードコースの人たちは言う。 それでも、あの年で地球の裏側から、ここで速く走るためだけにやってきたのだから…。 いわゆる、ロード・ムービーである。 ぼくは、このロード・ムービーものが好きだ。 「エリザベス・タウン」もそうだった。 人生は旅。 彼のように、一つの夢を求めて走り続けられる旅を見ていると、せつなくて、うれしくなる。 |
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