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2007.10.27 Saturday
らせんのミゾ
アイスキャンデーの棒というと、昔から平たい板と相場が決まっている。
今でもほとんどのアイスキャンデーは、昔ながらの角がとれた平たい木の棒である。 ところが、こないだ食べたアイスキャンデーは細くて丸いプラスチックの棒だった。 直径が5ミリ以下だろう。 なにげなく食べていたが、妙なことに気づいた。 棒には細かいミゾが切ってあるのだ。 らせん状のミゾである。 なんでそんなことが必要なのか、考えもせず、何となく不思議だなあ…と思っていた。 しかし、何にでも理由はあるのだ。 よく考えたら、こんなに細い丸棒にキャンデーを冷やしてつけたら、何かの拍子に抜けてしまうんだろう。 きっと最初は表面がつるつるの丸棒でやってみたと思う。 そして、工場で作っている時か、あるいは輸送する時に棒からキャンデーが抜ける、という問題があったに違いない。 どうしよう…。 困った人たちが工夫を考えたのだろう。 すごく細いミゾだが、実際にキャンデーを引っぱっても抜けない。 でも、キャンデーをらせんの方向に回すと、回転しながら抜けていく。 逆にいうと、ほとんど目で見てもわからないくらいのミゾだが、このミゾのおかげでキャンデーを回さないと、棒からキャンデーが抜けることはないのだ。 エライ人がいたものだ。 このおかげで、丸い棒でもキャンデーを作ることができる。 エコロジー面でどうなのかはわからない。 でも、工夫をすれば、解決が見つかる。 きっと特許を取っているに違いない。 たかがキャンデーの棒、されどキャンデーの棒。 必要は発明の母。 食べたあと、考えた人に拍手してしまった。 |
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