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2007.10.18 Thursday
"a"と"the"
英語の教科書の最初に出てくるのが"a"である。
"This is a pen."で始めた人も、"I am a boy."で始めた人も最初のページに出てくる冠詞の"a"。 「ひとつの」とか、「ひとりの」とか…そういう意味だと習う。 最初のページに出てくるのに、最後までわからないのがこの"a"だろうと思う。 日本語に冠詞というものがないし、複数とか単数とかいう概念がないから、仕方がない。 わかりようがないのだ。 少したつと、今度は"the"が出てくる。 「その」というような意味だと習う。 "the book"は「その本」という意味で、話の中ですでに出てきていて、限定するときに"the"を使う、というようなことを習った。 だからといって、毎回"the"を「その」とは訳さない…。 そのうちに、たくさんあるもののうちの一つは"a"だ、などという解説に出くわす。 "a dog"というと、犬はたくさんいるが、そのウチの一匹だ。"dogs"とあったら、「犬というもの」というふうに、犬という種全体を表すのだという。 また、地球は一つしかないから、"an earth"とは言わない。"the earth"という…だんだんわからなくなる。 学校は"school"で"a"はつかない。学校という機能を表すのだという。 "a school"とか、"the school"というと、学校の建物を表す…困ったものだということになる。 ややこしいから、何でも自分のものは"my"をつけて、ぼくの鉛筆とか、ぼくの本とか…そういうことにして、"a"や"the"を避ける方が楽だと思う。わからないものは、使わぬにかぎる。 きっと、聞いている方は所有欲の強いヤツだと思うのだろう。 何でも、「ぼくの」をつけるのだから。 でも、日本語には"my"はあるので、わかりやすい。 「ぼくは、ぼくの鉛筆と本を持って、ぼくの学校に、ぼくの自転車に乗って行きます」 おそらく、一生かかっても、何気なく使われる"a"と"the"の細かいニュアンスはわからないと思う。 いま、「アメリカ人語」という本を読んでいる。 この中に、"a"と"the"の違いについて書いてあった。 読んだ時は「なるほど」と思うのだが、しばらくたつとわからなくなる。 とにかく、英語を話す人たちは"a"と"the"によって、かなりの意味を感じとっているということらしい。 冠詞など、適当につけているのだろうと思ったら、大きなマチガイのようだ。 最初のページにあるものが、一番難しい。 だから、教科書のあとのページでちゃんと説明できないのだろう。 せめて、どこかで「これは難しい」と言ってくれたらよかったのに…。 なぜ難しいかという説明すら難しいから、避けて通ったのだろうか。 |
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