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2007.09.23 Sunday
残せるもの
よくある質問。
無人島に一人でずっと暮らす時に、何を持っていくか?というやつ。 まず思い浮かぶのが、本だ。 できるだけ長い本か、難しい本がいい。 人生の残り時間がどれだけあるかは別として、かなりの時間を1冊の本で過ごさねばならないとしたら、読み応えのある本でないと飽きてしまう。 キリスト教徒なら、聖書というところか。 厚い本というなら、広辞苑とかもあるが…、面白くないか。 フィクションがいいか、ノンフィクションがいいか…これも迷うところ。 小説なら、飽きるのが早いかもしれない。 小林秀雄の評論など、難しすぎる本がちょうどよいかもしれない。 読むのもいいが、書くためのものもほしい。 誰が読むわけでもないが、自分で書き残して、読み返す。 それと…、ギターは持っていきたい。 弦や調整の問題はあるが、これは友達みたいなものだ。 持っていって、弾く。 不思議と、こういうことを考えている時には、どうやって食べるのか、着るものはどうするのか…などは考えない。 そんなことを考えて、無人島に行かず、普通に暮らしている自分を思う。 本もあって、書くものもあって、ギターもある。 それでいいではないか…。 満ち足りた生活だ。 無人島なら、持っていくものだが、ここでは反対に残せるものを考える。 本は好みがあるし、書いたものは…、価値はないだろう。 ギター2本は、好きな人になら、価値があると思う。 しかし、一番価値があることは、残せる相手がいることかな…。 無人島には、それがない。だからこそ無人島だ。 残せる相手を持って行ければいいのだが…それは想定外の答えだろう。 |
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