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2007.09.20 Thursday
フェイル・セーフ
人間は完璧ではない。
人がやることには、必ずマチガイが起こる。 そんな当たり前のことが、なかなかわからない。 だから、フェイル・セーフという言葉がある。 「人はマチガイを犯すものだから、もしも間違っても、ここまでで止めましょう」という機構だ。 もちろん、機械に対してもフェイル・セーフという考えは適用される。 クルマのブレーキオイルの配管は、1本ではなく2本にしましょう、というのがそうだ。 もしも1本が切れても、もう1本の配管でブレーキに油圧をかけて、最低限止まることはできる。 それを一歩進めて、配管をクロスさせておく。 そうすると、片側だけがブレーキがかかって、危険な状態になることが防げる。 「万が一」というヤツだ。 パソコンで、ファイルを消去する時に、「ホントに消してもいいですか?」と聞くのは、人間へのフェイル・セーフだ。 誤って消去することを防ぐために、もう一度確認のウィンドウを開く。 2回間違えることはないだろう…というヤツだ。 それでも、毎回聞いてくると、いつものように何も考えず、OKのボタンをクリックしてしまう。 もう一段フェイル・セーフがあって、もしもOKをクリックしてファイルを消去してしまっても、「ゴミ箱」という入れ物に入るだけで、その中から出すことができる。 2段階のフェイル・セーフ機能ということになる。 やることが決まっていると、フェイル・セーフできるのだが、何をするのかわからないのが人間である。 規則にのっとって行動していないと、フェイル・セーフはできない…ということだ。 そのためには、経験をつむしかないのだろう。 経験が多いほど、自らにフェイル・セーフの機能が働くようになる。 その意味では、年を取るのも芸のうち…ということになる。 それでも、いつもやっている仕事でも、どうして?…というマチガイを犯してしまう。 そこに、経験だけではない、「センス」とかいうものが顔を出すのだ。 センス…日本語にすると、「感じること」。 それは、天性の才能なのかもしれない。 どうやったら、センスは磨けるのだろうか。 これは、生きていく上で、すごく大事なことだと思うが、難しい。 |
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