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フィリップ・マーロウの事件
フィリップ・マーロウの事件 レイモンド・チャンドラー他 ハヤカワ文庫

この本は、レイモンド・チャンドラーが1939年に生んだハードボイルド探偵、フィリップ・マーロウを主人公にした短編集。
チャンドラーの生誕100年記念に作られたもの。
書いているのは、チャンドラーの他に15人のミステリ作家たちだ。

チャンドラー以外に知っていたのは、サラ・パレツキーだけだった。

いずれの作家も、チャンドラーを何らかの意味で崇拝しており、フィリップ・マーロウのファンであり、短編の最後に各々のマーロウ観、チャンドラー観が語られている。

実際には、チャンドラーはマーロウの短編を1作しか書かなかったらしく、それが最後に収められている。

私立探偵、フィリップ・マーロウといえば、「タフでなければ生きてゆけない。やさしくなければ生きていく資格がない。」という名文句が思い浮かぶ。
ハードボイルドの美学、という言葉を体現しているような探偵。マーロウこそ、「美学」という言葉がぴったりくる。
「美学」を言い換えると、「やせがまん」になるのかな。
この本を読むと、そう思う。

さすがに有名な作家たちだけあって、どの短編も当時のアメリカの世界に引き込まれ、マーロウの、時にシニカルで、時にロマンチックで、時に辛辣な言葉と行動に魅了される。

この中で、多くの作家たちが語っているように、チャンドラーがいなければ、このような世界は語られなかっただろうし、その後多くの魅力的な私立探偵たちは生まれなかったかもしれない。

もう一度、チャンドラーの長編を読んでみたくなった。



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