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2007.06.01 Friday
世界反米ジョーク集
世界反米ジョーク集 早坂 隆 中公新書ラクレ
世界で楽しまれている、アメリカをネタにしたジョーク集。 とにかく、ブッシュの評判が悪いのには驚かされる。 イラクの失敗、単独行動主義、国連軽視など、いろいろネタがある。 良きにつけ、悪しきにつけ、超大国はネタにされるのだろうが、ブッシュジュニアになってからはひどくなったのだろう。 9.11の同時多発テロは世界を変えてしまった。 21世紀の初頭に、21世紀最大の事件が起こった…ということになってほしい。 これ以上の事件はもう起こってほしくない。 今のブッシュ政権の中核にいるネオコン(ネオ・コンサバティブ=新保守主義者)などについても解説されている。 アメリカの政治、外交、国内事情について、簡潔にまとめた解説があり、笑えるジョークがあり、楽しい本。 地球人口の5%を占めるアメリカが、世界の二酸化炭素の排出量の25%を占めているのに、京都議定書を認めなかった…というようなことも書かれている。 アメリカの軍事予算は3991億ドル(2004年度)であり、世界の軍事予算の4割以上を占め、2位のロシアの6倍以上だそうだ。 もう東西冷戦などない。 アメリカが中東やバルカン半島で使用した、劣化ウラン兵器の影響は今も深刻とのこと。 半減期は45億年らしい。 第2次大戦以降、1950年朝鮮半島、54年グアテマラ、63年ベトナム、83年レバノン、グレナダ、89年パナマ、91年湾岸、93年ソマリア、98年スーダン、99年コソボ、01年アフガニスタン、03年イラク…がアメリカが関与した戦争。 武器の輸出超大国でもある。 「ある青年が本屋に行って店員に聞いた。 「平和国家・アメリカ」という本は置いてありますか? 「ええ、あるわよ。そこのファンタジーノベルの棚に」 「ジョークの世界では、20世紀後半の主役はソ連だった。スターリンやフルシチョフは絶好の笑いの標的となり、ヨーロッパを中心として世界各国で楽しまれた。それが21世紀を迎えた今、主役はアメリカへと移行した。反米ジョークによってアメリカは世界中の人々に笑われている。」 その他にも、銃社会、訴訟の問題など、アメリカの国内問題についてもいろいろと書かれている。 このシリーズはなかなかおもしろいです。 |
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