考えたこと2

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恋のからたち垣の巻
恋のからたち垣の巻 田辺聖子 集英社文庫

題名には異本源氏物語という副題がついている。
田辺聖子の源氏物語を土台にした小説。

笑える、という意味での「おもしろい」本。

主人公は伴男(ともお)という、光源氏の家来。
舞台は京都で、大将(光源氏)のセリフがやたらおもしろい。
本物の源氏物語では、一部の隙もない二枚目であるが、この物語ではワガママで少し天然ボケが入ったオジサンになっている。

紫式部も出てきて、これは、人気作家の役…そのままである。

高校の古典の教科書で、源氏物語も枕草子も習ったが、どちらもそれから10年以上たって、田辺聖子で読んだ。
源氏物語は他の人も現代語訳しているが、読み比べてみたらおもしろいだろう…とは思うものの、なかなか実行にうつせない。
田辺聖子訳がすごくおもしろかったからだ。(これは興味深いという方のおもしろい)

この本は、平安時代の京都を舞台に、光源氏のお供の伴男が主人のワガママに振り回されて困る…というもので、源氏物語に出てきた女性たちは出てこない。
このシリーズ、もう2冊あるようで(あとがきを見るまで知らなかった)、そちらの方は源氏物語のパロディの部分もあるようだ。

いつもの事ながら、楽しんで読める。

浮き世の憂さを忘れて、本の世界に入りたいというような時には、田辺聖子にかぎる。

言葉がスッと頭に入ってくるのは、文章が上手だからだと思う。

短編7つ、あっという間に時間は過ぎます。


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