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2007.03.28 Wednesday
弦楽器
ものごころついた時から、家にはギターがあった。
小さなスチール弦のギターだった。 でも、これはブリッジ(弦をボディに止めているところ)の接着が悪くて、壊れてしまったと思う。 その後、親父がクラシックのギターを買った。 当時、どれくらいの値段だったかは知らない。 カルカッシというクラシックの練習曲集があった。(ピアノのバイエルみたいなものだろう。) 母もそれを弾いていた。 そんな家だったので、ぼくも中学生になってギターをはじめた。 「ギターは、持ち運べる小さなオーケストラや。」当時家でよく聞いた言葉だ。 中学3年の時に、カントリーのバンジョーに憧れ、当時2万円くらいのバンジョーを買ってもらった。 あの頃は、フォークのバンドにバンジョーが入っていて、それがかっこよかったのだ。 知っているバンドのマネをして、ボディの裏側を外して弾いた。あれは何というバンドだったのか…。武蔵野タンポポ団だったかな? 弾く方は挫折してしまったが、これは今でも持っている。 一時、遠藤賢二というシンガーがウクレレで弾き語りをしていて、3000円でウクレレを買ってきて練習したこともある。 親父は学生時代にマンドリンをやっていたらしく、家にはマンドリンもあった。 丸い胴の、哀愁のある音色の楽器だ。 ぼくが小さい頃は、時々弾いていたと思う。 めずらしいところでは、バラライカというロシア版マンドリンみたいな楽器もあった。 これは誰かからお土産にもらったはずだ。 祖母は三味線が得意だったらしい。 亡くなる前には、稽古三味線を田舎からウチに持ってきていて、結局ぼくが形見にもらった。 三味線というものが、折りたたみ式になっていて、小さな四角のケースに入るものだと、それを見て初めて知った。 そんなわけで、弦楽器にはなじみがある。 どこにでも持って行けること、音の高さや音色、強さを直接手で調整できること、ポジションを移動すれば簡単に転調できること、リズム楽器にもメロディ楽器にもなること、弾きながら歌が歌えること…そんなことが弦楽器のよいところだと思う。 弦を張って、はじく…ただそれだけの事だが、大きさやカタチ、共鳴するものや弦の材質によって、千変万化の音がする。 あらためて考えると、すごいことだ。 もちろん、弦楽器に限らず、楽器というものがすごいものなのだが…。 この歳になって、弦楽器をさわっていてよかったなあと思う。 そのことは、親に感謝している。 |
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