考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< April 2025 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
新品を買った方が…
バブルが崩壊して、デフレと言われた時期があった。
今もそうなのか…。

デフレだから、オカネの価値が上がって、モノの値段が下がった。
たしかに、100円ショップで何でも買えるし、特に家電製品やパソコンなど、すごく安くなった。

10年ちょっと前から聞くようになった言葉がある。
何かが壊れて、修理に持っていたら、「新品を買った方が安い…」、これだ。

ある時期から、特に家電製品がよく壊れるようになった。

昭和30年〜40年代のソニーのトランジスタラジオなど、10年経っても壊れなかった。
テレビのがちゃがちゃ回すチャンネル(といっても、わからない人もいるだろうが)は、壊れたが、部品をかえれば直った。

たいがいのものは、修理して使ったのだ。

最近では、ラジカセの音が出なくなる、ビデオの画面が出なくなる、プリンタで印刷できなくなる…いろいろと壊れるが、修理に持っていくと、まずはざっと見積もってくれて、「新品を買った方が安い…」という話になる事が多い。

どうも、おかしいと思う。

新品を買った方が安いということは、モノの値段に対する人件費が下がったことが大きな原因だろう。
修理という仕事には、壊れている箇所を探す、という作業が必須であり、それにはノウハウが必要だ。だから、機械的にはできない。ある程度の経験を積んだ人がやらないと、壊れているところがわからない。
そして、部品を交換する事が必要だ。
これも、壊れた部品だけを変えるとなると、かなり熟練された人がいるだろう。

だから、モノの修理代は人件費で決まる。

新品を買った方が安い、ということは、新品は人件費が安いということになる。

家電製品がよく壊れるようになったのは、日本の家電メーカーが海外工場から輸入を始めてからではなかったか…。

だから、値段が安くなったし、壊れやすくなったと思う。(別に海外工場に偏見を持っているわけではない。自分の経験からそう言えるという事だ。)

以前、ビデオデッキが壊れたときに、ヘッドの交換で2万円ほどかかるといわれた。
新品のデッキは、安いのが1万円台である。
実際にそうなのだから、仕方がない。

もちろん、設計技術や材料技術が上がって、安く作れるようになった、という要因もあるだろう。

しかし、人件費が安くなったことの方が大きいと思う。
何となく、しっくりこない。

今や、日本の工場で作っています、ということが宣伝になる時代になった。
僕は、少し高くてもいいから、日本でたくさんのモノを作った方がいいと思う。
それらは、壊れにくくて信頼性が高く、壊れても、新品より安い値段で修理ができ、いつまでも使えるものであってほしい。

そういうモノづくりができて、そんな会社が利益を得られればいいと思う。


| | 考えたこと | 23:45 | comments(4) | trackbacks(0) |

コメント
今回の「日ハム優勝」で、はじめて新庄選手のグラブの話を知りました。
阪神に入団してから、ず〜っと同じグラブを、何度も、何度も修理して使い続けていたのだそうです。
知らなかった!
| Northfield | 2006/10/28 10:54 PM |

そうでしたね。

7500円とか…。

あらためて、道具よりもウデだということがよくわかりました。

でも、修理しても使いたいモノがあるということは、いいことだと思います。

| suzy | 2006/10/29 1:23 AM |

愛情をもって修理する職人が少なくなっている
のも事実ですね・・・

| Northfield | 2006/10/29 10:44 PM |

そうですね…。

家電については、修理ができないほど設計時点でブラックボックスになってしまった…という感じですね。

道具は…たしかに職人と呼ばれるような人が少なくなったような気がします。

理科離れが影響しているのかどうかわかりませんが、今の子どもたちは、機能的なモノがカッコイイ、というような感じをあまり持っていないように思います。

メカにあこがれるとか…昔でいうと、ジェームス・ボンドが持っているスパイ道具みたいなヤツですね。

あのアタッシュケースとか、時計とか、ペンとか、毎回出てくる小道具には心を奪われますよね。(最近のは大がかりすぎて、今ひとつですが)

その気持ちが、職人に、そして修理するというところにつながっているような気がするのですが…。
関係ないのでしょうか?

元をたどれば、SFマンガやスパイものに行きつくのかな。

鉄腕アトム、ビッグX、ワンダースリー、スーパージェッターや、0011ナポレオン・ソロとか、スパイ大作戦…そんなところです。(ドラえもんの道具は荒唐無稽すぎて、ダメですね…)

話がズレてきましたが、道具の持つ機能美に対する感情が薄れてきているのは事実だと思います。

今の子どもたちは、ゲームの中でアイテムを集めたり、アイテムが入ったカードを集めたりしています。抽象的なアイテムをいくら集めても、道具に対する気持ちは出てきません。

それは、残念なことですよね。




| suzy | 2006/10/30 11:39 PM |

コメントする









この記事のトラックバックURL
http://hdsnght1957kgkt.blog.bai.ne.jp/trackback/233155
トラックバック